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2020.12.01

医療AIの保険収載へ向けた医療政策-医療AIの進展を握る個人データ取得-

  1. AI(人工知能)
  2. 診療報酬
カテゴリ
対談レポート
対談
島原佑基(エルピクセル株式会社 代表取締役)/待鳥詔洋(エルピクセル株式会社/NCGM国立国際医療研究センター 国府台病院 放射線科診療科長)/韓 昌熙(エルピクセル株式会社)

 

医療においてもAIは日々存在感を増している。厚生労働省は5月に「AI活用に向けた工程表」を発表したが、AIへの期待はすこぶる高い。

社会が大きく変わる今、AIのこれからを予測し、医療の在り方を考えることは重要なことだと考えた。その道先案内をエルピクセル・島原社長にお願いした。4回の対談(本対談 最終回)から、医療 AIの今とこれからを考えていただける契機となれば幸いである。

道先案内人

エルピクセル株式会社 代表取締役 島原佑基

同社は、ライフサイエンス領域の画像解析に強みを持つ東大大学院研究室メンバーが立ち上げたベンチャー企業である。医療・製薬・農業などのライフサイエンス領域に対しての画像解析技術とりわけ人工知能技術を応用して、高精度のソフトウェアを開発している。

昨年10月に発売したEIRL Brain Aneurysmは、Deep Learningを活用して脳動脈瘤の疑いがある部分を検出するもので、脳MRI分野のプログラム医療機器として日本国内で初めて薬事承認を得た。

去る8月28日には、胸部X線画像から「肺がん」が疑われる肺結節候補域を検出する EIRL Chest Noduleを発売した。

今回の対談のお相手

NCGM国立国際医療研究センター 国府台病院 放射線科診療科長 待鳥詔洋

2001年宮崎医科大学卒。2007年九州大学放射線科助手、2007年4月より厚生労働省保険局医療課課長補佐、2008年度、2010年度、2012年度の計3回の診療報酬改定に従事。

2012年4月より現職、国立国際医療研究センター国府台病院放射線科診療科長。日本医学放射線学会放射線科診断専門医・指導医、電子情報委員会副委員長、保険委員会委員、医用画像人工知能委員会委員。

内科系学会社会保険連合(内保連)理事、放射線関連委員会委員長。日本核医学会健保委員会委員。医薬品医療機器総合機構(PMDA)専門委員。

ファシリテータ

エルピクセル株式会社 韓 昌熙

東京大学大学院情報理工学系研究科 博士課程修了。博士(情報理工学)。

研究テーマは「GANによるデータ拡張」を含む、ディープラーニングによる放射線画像解析。独・ミュンヘン工科大学で交換留学。伊・ミラノ・ビコッカ大学および英・ケンブリッジ大学で訪問研究。国立国際医療研究センター病院放射線診断科 客員研究員。

医療AIの研究者として10数本の主著論文を執筆しており、医用画像研究会 平成30年度MI研究奨励賞を受賞し、University of Tokyo AI Solutions Global Competition 2019では優勝を果たした。

研究の傍ら、『カリス 東大AI博士』というAI関連のYouTubeチャンネルを運営している。

「医療AIトップランナーズ対談」は、今回で第一幕を閉じる。医師がいなければAIの進化はないこと、AIは医師のできないことを補完する未知なる能力を秘めていると知らされた。さて、これからの医療AIの進展には何が必要なのか。

 

機械好きから診療報酬改定へ

■島原 待鳥先生は今、日本では最も精力的に医療AI政策に取り組まれていると思います。まず、なぜ放射線科を選ばれたのか、お聞きできますか。

■待鳥 私は鹿児島の出身で、車や機械、コンピュータが好きで、高校卒業後、横浜国立大学の生産工学科に入学しました。

関東に来たのが初めてというのもあり、見聞きすることが新鮮でしたが、だんだんヘルスケアをやりたいという思いに変わって、3年生の時に受験し直し、宮崎医科大学に入学しました。

ここで6年間学び、機械系の学部に行っていた自分の知識・マインドを医療で活かせる大型医療機器を扱う放射線科を選び、九州大学の放射線科に入局しました。

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