メニュー閉じる

2025.09.12

ハワイで見た未来のMRI

  1. ISMRM(International Society for Magnetic Resonance in Medicine)
  2. MRI
  3. MRI2026
著 者
大野直樹(金沢大学 医薬保健研究域 保健学系)

 

2025年5月10日から15日にかけて、国際磁気共鳴医学会(ISMRM 2025)が米国ハワイ州ホノルルで開催された(図1)。

図1:ハワイの象徴、ダイヤモンドヘッドから見下ろすホノルル市街

本稿では、同学会で発表された数多の演題の中から、今後のMRI技術の潮流を形成すると考えられる重要なトピックスを抽出し、筆者の専門的視点からその技術的背景と臨床的意義を詳細に解説する。

今年の学会テーマは「ISMRM: Towards a Healthier Footprint」であり、MRIの技術革新のみならず、その環境負荷や持続可能性への配慮が示された。

また、京都府立医科大学の山田惠先生がプログラム委員長を務め、質疑応答時に発表者の母語に通訳を行う「第三の座長」を配置するなど、言語の壁を越えた学術交流を促進する試みも行われた。

 

注目トピックス

1. 回転式MRI:MRIは“寝て撮る”時代から“起きて撮る”時代へ

今年の展示会場で最も注目を集めた技術の一つが、中国XGY社が発表した1.5TヘリウムフリーMRI「XGY Spin MRI」である(図2)。

図2:XGY社の回転式MRI「XGY Spin MRI」

このMRIは、トンネル型の設計を維持したまま、ガントリが90度回転し、臥位だけでなく立位での撮像も可能にする。マグネットの回転機構と高磁場の両立は、これまで技術的に困難とされてきた課題であり、姿勢変化が人体に与える影響を解明する上で、大きな転換点となる技術である。

この記事は会員限定記事です。

新規会員登録・コンテンツの閲覧は無料です

  • 会員の方はこちら

  • 会員ではない方はこちら

TOP

「映像情報Medical」サイトへのアクセスありがとうございます。

本サイトは、国内の医療関係者(医師、技師、看護師等)を対象に、
様々な情報を提供させていただくことを目的としております。

新規会員登録・コンテンツの閲覧は無料です

一般の方や、国外の医療関係者に対する情報提供を目的としたものではないことをご了承ください。

あなたは医療関係者ですか?

映像情報Medicalのご利用にあたってをご確認の上、対象の職種をクリックしてください。
 
医療関係者でない場合は、会社概要ページへお進みください。