2025.09.12
2025年5月10日から15日まで、米国ハワイ州ホノルルにあるHawaii Convention Centerにて、第33回国際磁気共鳴医学会議(ISMRM 2025)が開催された。
ISMRMは、MRIに関する基礎研究・臨床応用・教育などを包括する世界最大規模の国際会議であり、医学・物理・工学・生物学など多分野から専門家が集う。
毎年開催されるこの学会には、最新技術の発表や臨床への応用に関する討議が行われ、世界のMRIの「いま」と「これから」を知ることができる。
私は今回、ISMRM併設のISMRT(International Society for MR Radiographers & Technologists)で、トラディショナルポスターによる2演題の発表を行った。本稿ではその内容と、現地で得た貴重な学びや交流について記す。
本研究では、乳房MRIの撮像条件の最適化や教育目的で使用できる、簡便で安価なファントムの開発を目的として、バナナとラードを用いた新規ファントムの作成とその有用性の評価を行った。
乳房MRIにおいては、診断の正確性を担保するためにシーケンスごとの適切なパラメータ設定が求められるが、市販されている専用のファントムは高価で取り扱いも煩雑であるという問題点がある。
そのため、より安価で再現性のある代替手段が望まれていた。乳腺実質を模倣する材料としてバナナ、脂肪組織を模倣する材料としてラードを選定し、MRI撮像においてそれらのT1、T2、T2*緩和時間およびコントラスト・ノイズ比(CNR)を計測した。
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