2024.12.23
感染性心内膜炎(IE)とは弁膜や心内膜、大血管内膜に起こる感染症のことを指す。
ときにvegetatio(疣腫)と呼ばれる細菌と血液のかたまりがこぶ状に蓄積したものが心内膜に蓄積する症例を目にする。先天的に心臓に異常がある人や人工弁が入っている人がかかりやすく、歯科治療、皮膚感染症、体の他の部位における感染症も細菌が血流に侵入する原因となる。
疣腫は房室弁の心房側、半月弁の心室側など逆流血流があたるところや、シャント血流や狭窄血流などの異常ジェット血流が心内膜面にあたるところに認められることが多いと言われている。主な評価としては経食道エコー(TEE)があがる。
CTを用いたIE評価の特徴は以下の通りである。
・疣腫は弁または血管に付着する低濃度の結節として描出されサイズもTEEと相関する(図1)。
・大動脈弁や大動脈壁に塞栓のリスクがある疣腫を認める場合には術前の冠動脈検査として用いることができる。
・全身の塞栓症の検索として用いることができる。
・経食道エコーと比較し低侵襲である。
・疣腫の動きが速い場合や疣腫が小さい場合には診断が困難である。
図1 大動脈弁付近に付着したvegetation
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