マルチスライスCTによる3D-CTも徐々に臨床応用が広がり、三次元情報が客観的に把握できるvolume rendering(VR)画像は、日常のルーチン検査の一環で作成されるようになっている。しかし、3D-CTは、軟部組織コントラストが低く、被ばくを伴うという欠点がある。
MRIは高い軟部組織コントラストを活かした撮像が特徴であるが、それに加えて、Fast field echo resembling a CT using restricted echo spacing(FRACTURE)という3D fast field echo(3D FFE)法をベースとしたマルチエコー法を使用した撮像法により、骨および腱を描出したCT-like imageを取得できるようになった。
当院では、FRACTUREの特徴をさらに生かすため、VR画像の作成を行うことで、主に整形外科用の術前シミュレーションとして積極的に使用されている。
特に、四肢などの関節部における骨および腱の位置関係把握やヨード造影剤が禁忌である患者で3D-CT angiographyが困難な場合の非造影MR angiography(MRA)とFRACTUREとのフュージョンなど幅広い部位に対する術前シミュレーションとして活用されている。
今回は、FRACTUREを用いたVR画像作成に関する技術解説を行う。
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