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2023.10.13

肺血栓塞栓症評価を目的とした、こだわりの撮影と解析

  1. Dual energy CT(DECT)
  2. IQon Spectral CT
  3. 肺血栓塞栓症
  4. 造影CT

ご紹介頂く先生

池上耕生/三澤慎也/望月純二(みなみ野循環器病院 放射線技術部)

 

医療機器情報

 

CT
IQon Spectral CT(フィリップスヘルスケア株式会社
ワークステーション
Philips IntelliSpace Portal(フィリップスヘルスケア株式会社)

 

 

技術解説

はじめに

肺血栓塞栓症(pulmonary thromboembolism: PTE)の診断において、dual energy CT(DECT)で撮影することで血栓の存在診断だけでなく、実効原子番号画像を活用し肺血流の灌流異常も評価できることが報告されている1)

しかし、実効原子番号画像によるPTEの評価には二つの課題があると考える。一つは高濃度の造影剤が鎖骨下静脈や上大静脈に滞留するとアーチファクトが生じ、評価が困難となることである(図1)。

図1:(左)通常の120kV画像、(右)実効原子番号画像(仮想単色X線画像70keVとのfusion)
実効原子番号画像では滞留した造影剤からのアーチファクトの影響により、黒く欠損した領域が生じている(右図矢印)。

特に実効原子番号画像は、アーチファクトの影響を強く受けるため、黒く抜け欠損したような画像となる。二つ目に撮影時の深吸気での息止めは、バルサルバ効果によって心還流量の低下をもたらし、肺循環動態に影響を与えることである2)

その結果、肺動脈の血流が低下し造影不良が生じることが報告されている3)。そこでわれわれは撮影法や呼吸停止法、造影剤注入法を見直し、上記の課題を解決することができたので紹介する。

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