元号は令和となり、文字通り新しい時代に入ったと言えるでしょう。
2017年に囲碁AI(人工知能)のAlphaGo(アルファ碁)が人類最高の知能とも言われる囲碁棋士を凌駕したことが大きなニュースとなり、AIの台頭が高々と宣言されたと言えそうです。
AI、ディープラーニングは画像との相性が良いため放射線科の仕事は奪われてしまうのではないか、といった話題はまことしやかに流布され、実際に放射線科医を目指そうとする研修医の先生が一時的に減ったようです。
そして、2019年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより、放射線科に限らず、社会全体が「新しい日常(ニューノーマル)」に向かって変化しています。
われわれはこれまでも年々新しくなっていく放射線医学のなかで、その流れを捉えつつ放射線医学の発展に関わってきました。しかし、それは「レールの上に乗った発展」だったかもしれません。
そして、「大きくうねる波のなかで活路を見出すような発展」を目指していくべき変革期が今なのではないかと感じています。
「大変な時代になった」と現状維持を目標になんとかやり過ごすか、逆に積極的に取り組んでいくかは10年後の放射線医学の立ち位置に大きな影響を与えるでしょう。
この「明日への提言」という特集のなかで放射線医学の進む方向性について私見を述べさせてもらいます。しかし、難しい未来の予測は私には到底できませんので、あくまで一放射線科医師の雑感として気軽に読んでいただければ幸いです。
横浜市立大学附属病院
後述のCT搭載車(Mobile CT)が正面入り口の近くに駐車している。
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