人工知能(AI)の進化は、この10年で驚くべき速度で進み、医療の姿を大きく変えつつあります。特に放射線医学の分野は、AI技術の発展とともに、その恩恵と影響を最も大きく受けてきた領域の一つです。
私は臨床・研究の双方でAIと向き合ってきましたが、その歩みは確かに「画像分類の時代」から「生成AIの時代」、そして今、「人とAIの共創の時代」へと移り変わりつつあります。

2010年代前半から中盤にかけて、ディープラーニング(深層学習)の登場によって画像認識性能が飛躍的に向上し、AIは医用画像解析の世界へ本格的に進出しました。
X線、CT、MRIなどの画像をAIが読み取り、病変を自動で検出する技術が次々と報告され、研究発表の場では「専門医を超える精度」という表現も珍しくありませんでした。
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