バルコ株式会社(以下 バルコ)は、2021年1月より医用画像表示用ディスプレイ「Nio Fusion 12MP」の日本国内販売を開始する。
ベルギーに本社を置くバルコは、医用画像表示用ディスプレイについては30年以上の歴史を持ち、今回発売開始する「Nio Fusion 12MP」は、仕切りのない30.9インチのワイド画面を採用し、多様なモダリティ画像を1画面表示に対応したFusionコンセプトの最新機種である。
また本製品は、フラッグシップモデルである12MPカラーディスプレイ「Coronis Uniti」で培ったカラー画像表示の再現性向上機能と画像観察支援機能の多くをサポートしながら、必要機能を抑えることで「Coronis Uniti」よりも導入しやすい価格設定を実現した。
本製品の最も大きな特長は、2つのワークステーション間でビデオとUSB接続双方の入力デバイスを切り替えることが可能な点である。
複数台のディスプレイを使用する必要がないため、画像診断環境の省スペース化を図ることができ、また設備投資の削減にも繋がる。
本製品は、乳がんの検査の一つであるマンモグラフィ検査をはじめ、他のさまざまなモダリティの画像表示に活用できる。
ワイドフォーマットの画面を採用している。効率よく柔軟な画面レイアウト表示に対応し、より快適な画像診断環境を提供するオール・モダリティ医用画像表示ディスプレイである。
カラー画像のリニア特性を反映し、ディスプレイ個々の色域から階調1ステップごとの知覚的な色差が均等になるよう調整を行うことで、カラー画像表示の再現性を向上させた。
また、モノクロ画像表示時にはDICOM GSDFに自動的に表示を行うため、いかなる場面でも最適な表示環境を提供します。
高度なバックライトコントロール技術により、キャリブレーション推奨輝度600cd/m2を業界最長※1の40,000時間(5年間)保証し、長期間安定した表示環境をサポートする。
KVM機能を有効にすると、2つのワークステーション間でビデオとUSB接続双方の入力デバイスを切り替えることが可能である。
複数台のディスプレイ環境における画像診断環境の省スペース化を図り、設備投資を削減することができる。
鮮明で焦点の合った動画を保証する※2 RapidFrame™ テクノロジは、LCD パネルの超高速遷移速度と組み合わせ、ボケを抑えた画像を視認することができ、わずかなディテールまで比較的容易に検出できるため、ワークフローの速度を高めることができる。
RapidFrame™と均一性補正技術を組み合わせることで、細部の診断をより簡単に確認することができる。
ディスプレイの品質管理にも対応した、輝度・階調の常時自動補正を行うi-Guard™センサをモニタ前面に搭載し、常に最適な画面表示環境を提供する。
筐体背面および画面下部に照度調整が可能なLEDライトを配置し、暗室環境下においても目の負担を最小限に留める。
※1 同社調べ(2019年10月時点)
※2 Marchessoux, C., et al. (2011)
・対象市場:PACS/電子カルテ使用時の医用画像表示用途(JESRA X-0093*B-2017管理グレード1A相当)。モダリティ装置との接続における画像確認用途
・販売ルート:各PACS メーカ、電子カルテメーカ、システムインテグレータ、販売代理店など
・販売開始日:2021年1月より順次出荷予定
・価格:オープンプライス
バルコでは、モノクロ画像を主体としたデジタルマンモグラフィ画像に加えて、超音波などのカラー画像を表示するニーズの増加を受け、2014年に世界初の12MPカラーディスプレイ「Coronis Uniti」を発売した。
「Coronis Uniti」は従来の液晶パネルとは異なる、33インチ・アスペクト比3:2の液晶パネルを採用している点が最大の特長である。
画像観察者が一度に視認可能な画面サイズでありながら、左右の視線移動距離を抑えることで疲れ目を抑制するような設計に仕上げた。
今回新発売の「Nio Fusion 12MP」にも搭載されているカラー階調補正技術「Steady Color™」は、「カラー表示の最適化」というテーマの元実装が開始された。
多くの医用画像表示用ディスプレイにて用いられるGSDFに基づいた階調表示では、モノクロ画像表示の際には一定の表示環境が整っているものの、カラーでの階調補正や表示の安定化を目的とした規格でないこともあり、微細な色の表現ができているかについては判断しがたい点が問題視されていた。
また、通常のディスプレイでカラー画像を表示する場合には、液晶パネルそのものの色に個体差があることもあり、見え方に影響する可能性がある点も課題と考えられていた。
バルコのカラー階調補正技術「Steady Color™」は、モノクロ階調は従来のGSDFカーブを維持しつつ、カラー階調はディスプレイ個々の色域から階調ステップごとの知覚的な色差が均等になるように補正を行いながらリニア特性を反映することで、従来では識別が困難であった微細な色の変化も視認しやすく補正することを可能とした。
関連先リンク:https://www.barcohealthcare.jp/
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