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2020.12.01

富士フイルム、“薄型フィルムのTFT基板”をセンサパネルに初めて採用 シリーズ最軽量のワイヤレスカセッテサイズデジタルX線画像診断装置 CALNEOシリーズ「FUJIFILM DR CALNEO Flow(カルネオ フロー)」新発売

  1. CALNEO
  2. X線撮影装置
カテゴリ
新製品・新機能
情報提供元
富士フイルムメディカル株式会社

 

富士フイルム株式会社は、X線を読み取るセンサパネルに軽量な薄型フィルムのTFT基板(以下、フレキシブルTFT)を初めて採用し※1、同社画像読取技術ISS※2方式と組み合わせて、さらなる軽量化と高感度化を実現したカセッテサイズデジタルX線画像診断装置(以下、カセッテDR)「FUJIFILM DR CALNEO Flow(カルネオ フロー)」を、富士フイルムメディカル株式会社を通じて12月1日に発売する。

「CALNEO Flow」は、蛍光体に温度や湿度などの環境変化に強いGOS(ガドリニウムオキサイドサルファ)と、X線エネルギーの変換効率が高いCsI(ヨウ化セシウム)を採用した2種類、各2サイズ(14×17インチ、17×17インチ)をラインアップし、「FUJIFILM DR CALNEO」シリーズ(以下、カルネオシリーズ)のハイエンドモデルとして計4機種で展開する。

カルネオシリーズは、画像読取技術ISS方式により低線量で高画質なX線撮影を実現するカセッテDRとして、2009年の発売以降、多くの医療現場で高い評価を得ている。

これまでのカルネオシリーズは、ガラス素材のTFT基板をセンサパネルに搭載していたが、今回発売する「CALNEO Flow」には、最新のスマートフォンやタブレットなどに使用されているフレキシブルTFTを採用し、シリーズ最軽量※3を実現。

さまざまなX線撮影現場で快適に利用できる。

さらに、X線が入射するセンサパネルの表面から光信号を効率良く読み取る同社ISS方式とフレキシブルTFTの組み合わせにより、カルネオシリーズの従来機と比べ、X線エネルギーの透過性が向上。

X線変換効率(DQE※4)は従来機から4ポイントアップの58%(1Lp/mm・1mR※5)を達成し※6、さらなる低線量撮影を実現する。

また、先行機種である「CALNEO Smart※7」で好評を得ている、シェル型フレームを引き続き採用し、軽量ながら「CALNEO Smart」と同等の耐荷重310kgを実現。

カセッテ側面がラウンド形状のため、カセッテを持ち上げる際に指がかかりやすく、撮影時に患者とベッド間の挿入性の向上にも寄与する。

従来の防水に加え、新たに防塵にも対応した防塵・防水の保護規格IP56※8に準拠し、さらなるタフネス化を実現した。

「CALNEO Flow」は高い抗菌性能と、その持続性を合わせ持つ同社の抗菌コート技術「Hydro Ag(ハイドロエージー)」※9でカセッテDRの全面をコーティングした「抗菌仕様」である。

銀系抗菌剤を含有した超親水性膜により、表面に付着した汚れを落としやすく、清潔で衛生的に使用できる。

富士フイルムは、今後もさまざまな医療現場のニーズに応え、医療従事者のワークフロー効率化・医療の質の向上、人々の健康維持増進に貢献していく。

左:FUJIFILM DR CALNEO Flow G47 右:FUJIFILM DR CALNEO Flow C47

構成品

[1] フラットパネルセンサ:DR-ID 1811SE/1812SE/1831SE/1832SEのいずれか、または複数

(1)14×17インチサイズ
CsIタイプ:FUJIFILM DR CALNEO Flow C47(DR-ID 1811SE)
GOSタイプ:FUJIFILM DR CALNEO Flow G47(DR-ID 1831SE)

(2)17×17インチサイズ
CsIタイプ:FUJIFILM DR CALNEO Flow C77(DR-ID 1812SE)
GOSタイプ:FUJIFILM DR CALNEO Flow G77(DR-ID 1832SE)

[2] 画像処理ユニット(DR-ID 300の構成品DR-ID 300CL、認証番号:第 221ABBZX00151000号)

主な特長

1.同社カセッテDRに初めてフレキシブルTFTを採用し、軽量・高感度化を実現

最新のスマートフォンやタブレットで使われているフレキシブルTFTを採用。2011年に発売した第1世代のワイヤレスカセッテDRと比べ、重量を約40%減と大幅に軽量化。

GOSシリーズの14x17インチサイズは約1.8kg※10で、同社CRカセッテ(2.0kg)より軽量。軽量化によりカセッテDRの取り回し性が向上し、さまざまなX線撮影現場で快適に利用できる。

2.ISS方式とフレキシブルTFTの組み合わせで低線量・高画質を実現

X線が入射するセンサパネルの表面から光信号を効率良く読み取る同社ISS方式を継承。

フレキシブルTFTの採用で、ISS方式の特長であるシンチレータ層のX線エネルギーの減衰や拡散の影響を低減する効果はそのままに、従来機と比較してX線エネルギーの透過性が向上した。

これにより、CsIシリーズにおいてDQEが従来機から4ポイントアップの58%(1Lp/mm・1mR)を達成した。ISS方式とフレキシブルTFTの組み合わせは、さらなる軽量化と高感度化を実現し、フレキシブルTFTのメリットを最大限に引き出すことができた。

また、フレキシブルTFTをカセッテDRに採用するには大型サイズでの製造が難しいという課題があるが、同社は写真フィルムの生産で培ってきた生産技術によって、高品質な大型のフレキシブルTFTおよびX線検出器の安定的な生産を可能とし、カセッテDRへの搭載を実現した。

フレキシブルTFTの採用でX線の変換効率(DQE)が向上。さらに、ボケの少ないシャープな画像を提供する。

3.さまざまな撮影現場を想定したタフネス設計

近年、カセッテDRの使用用途が災害現場や在宅診療分野へも拡大していることを受け、さらなるタフネス化を実現した。

従来のX線検出器には、ガラス素材のTFT基板を採用していたため、衝撃によるガラス割れがあり、また重量も重くなっていた。

「CALNEO Flow」はフィルム素材のTFT基板を採用しており、従来のガラス割れの心配がない。

また、カセッテDRの内部フレームに、新たにMg-Li (マグネシウム-リチウム)合金の鍛造フレームを採用し、軽量ながら耐荷重310kgを実現した。

さらに、防塵・防水の保護規格IP56に準拠しており、より安心して使用できる。

防塵・防水の保護規格(IP56)に準拠
IP5X:防塵5級、IPX6:防水6級。

4.同社の抗菌コート技術「Hydro Ag」による清潔性

「Hydro Ag」でカセッテDRの全面に抗菌コーティングを施した。塗布膜表面の銀イオン濃度が高くなり、従来の抗菌コートと比べて約100倍の抗菌性能を実現し、さらに、その効果が長期間持続する。

銀系抗菌剤を含有した超親水性膜により、カセッテ表面に付着した汚れも拭き取りやすく、清潔で衛生的に使用できる※11

※1 2020年12月1日現在、同社として初めて採用。
※2 Irradiation Side Samplingの略。従来型のFPDと反対側のX線照射面側にセンサーを配置し、X線の照射面側よりX線から変換された光信号を読み取る同社方式。
パネルの蛍光体層でX線を光信号へ変換するが蛍光体にはGOS(ガドリニウムオキサイドサルファ)とCsI(ヨウ化セシウム)がある。
※3 2020年12月1日現在、同社カセッテDRとして最軽量。
※4 Detective Quantum Efficiencyの略。X線情報を検出システムがどの程度無駄なく捕捉して画像に役立たせているかの尺度。DQE が高いほど高画質な画像が得られ、低線量化が可能となる。
※5 照射線量1mRでの空間周波数の単位。
※6 CsIシリーズの場合。
※7 販売名:デジタルラジオグラフィ DR-ID 1200、認証番号:第226ABBZX00085000 号。
※8 「IP(侵入への保護)」とは「IEC(国際電気標準会議)」によって定められている防水・防塵の保護規格。IP5Xは防塵5級を指し、「粉塵が内部に侵入せず、若干侵入しても正常運転を阻害しない」ことを示す。IPX6は防水6級を指し、「あらゆる方向からノズルによる強力な噴流でも有害な影響がない」ことを示す。
※9 2014年7月に同社が開発した抗菌コート技術。従来の銀系抗菌剤を使った抗菌コートに比べて約100倍の抗菌性能を実現。
※10 GOSシリーズの14×17インチサイズは約1.8㎏(バッテリを除く重量)、17×17インチサイズは約2.1kg(バッテリを除く重量)、バッテリの重量は約180g。
※11 抗菌規格JIS Z 2801に適合、国際規格ISO22196 に対応したSIAA(抗菌製品技術協議

関連先リンク:http://fms.fujifilm.co.jp/
TEL:03-6419-8033

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