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2025.08.19

Smart Opinion、AIで乳がん検診を革新!AI乳がん検診「Smaopi(スマオピ)」開始―医師の診断をAIで支援し、より確実な乳房超音波(エコー)検査を実現―

  1. AI(人工知能)
  2. 乳がん検診
  3. 乳房超音波検査

株式会社Smart Opinion(本社:東京都港区、代表取締役社長:山並憲司)は、乳房超音波 (エコー)検査の医師の診断をAI(人工知能)で支援する「スマートオピニオン METIS Eye」(薬事承認済)の実装の準備が整い、東京・港区麻布台ヒルズの慶應義塾大学予防医療センターで、2025年8月19日より運用開始となることをお知らせする。他の医療機関への導入も順次進めている。株式会社Smart Opinionは、株式会社フィックスターズが 慶應義塾大学との共同研究成果を社会実装するために設立した合弁会社である。

AIで、超音波検査をもっと確かに

人間が見逃しやすい微細な乳がんの兆候も検出可能な超音波画像 AI 診断支援ソフトウェア 「スマートオピニオン METIS Eye(以下、METIS Eye)」を既存の検査装置と連動して診断支援を行う。従来の簡単・痛くない超音波検査のまま、医師の読影をサポートすることで、これまで以上に安定した精度での診断を支え、小さながんも見落とさず、診断の確かさを補強するために開発した。

「AI乳がん検診『Smaopi』」という乳がん検診の新しいコンセプト

私たちは医療機器プログラム METIS Eye を活用した検診を「AI 乳がん検診『Smaopi』」と名付けた。
METIS Eyeを導入する医療機関では、医師の診断を置き換えるのではなく、医師による診断時にAIを“もう一つの目”として用いられます。「医師の診断+METIS Eye」とすることにより、これまで以上に安定した精度で診断を支えていく。

AI の活用により、診断の信頼性を高め、乳がん検診を受ける方々にとって「より安心できる検査体験」を実現し認知していただくために「AI 乳がん検診『Smaopi』」というコンセプトを広めていく。

乳がん検診の現状とSmaopiが解決する課題

日本では、近年乳がんの罹患者は急激に増加し、現在は女性の9人に1人が罹ると言われている。40代になると急に罹患率が増えるのが特徴で、女性活躍社会を目指す日本において、対応が急がれる大きな社会課題の一つとなっている。
乳がんは、早期に発見できると完治の可能性や生存率が極めて高い疾病のため、早期発見のための乳がん検診が重要とされている。しかし、日本の乳がん検診率は47%と欧米諸国の70-80%に比べて低く、乳がんによる死亡率は年々上昇している。

乳がんの罹患者数

出典:国立がん研究センターがん対策情報センター


乳がんのステージ別生存率

出典:国立がん研究センター東病院

乳がん検診は、触診やマンモグラフィ検査が推奨されているが、浸潤がん(腫瘤)を検出するにはマンモグラフィ検査よりも超音波検査の方が優れていると言われている。特に若い人に極めて多い高濃度乳腺(デンスブレスト)の場合でも、超音波検査では感度を落とすことなく検査ができるため、約4割の自治体が自主的に超音波検査を乳がん検診のメニューの一つとして導入している。 超音波検査はマンモグラフィと異なり「痛くない」というメリットもあり、乳がん検診を受ける女性の約4割がエコー検査を行っているという統計もあるほど、乳がん検診の主要な検査方法の一つとなっているが、一般に精度管理が難しいとされてきた。
Smaopi は、乳房超音波検査において「医師と AI によるダブル読影」を実現した。これは乳房超音波領域の読影において新しい取り組みであり、診断の精度と安定性を一段と高める。医師の知見と先進的な AI 技術を融合させることで、これまでにない安心と信頼を届ける次世代の診断支援を可能にする。

参考:
厚生労働省「低い日本の受診率」https://www.gankenshin50.mhlw.go.jp/campaign_2022/outline/low.html
国民生活基礎調査 https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/screening/screening.html
乳がんのファーストオピニオン「デンスブレスト 」https://firstopi.jp/glossary/dense_breast/

【スマートオピニオン METIS Eyeの概要】

・一般的名称  超音波装置ワークステーション用プログラム
・販売名    乳癌超音波画像AI診断支援ソフトウェア スマートオピニオン METIS Eye
・承認番号   30600BZX00086000
・分類     管理医療機器(クラスⅡ)

METIS Eyeは、慶應義塾大学と株式会社フィックスターズの共同研究成果を通じて開発した技術をベースに、医師の読影を補助し、見落とし防止を支援することを目的に開発され、2024年5月にプログラム医療機器として薬事承認を取得。乳がん検診は精密検査を行うべき症例か否かを判断する場であることから、精密検査の必要性が疑われる病変候補部位と、当該病変候補部位を国際的な基準であるBI-RADSカテゴリー分類に基づき判定し、精密検査の必要性の有無を検出する。
精密検査の必要性が疑われる所見の検出感度は94.4%であり、医師が当該AIを使わずに判定した場合とAIを使って判定した場合において、有意性が認められた[1]。
医療用画像管理システム(PACS)と連動して使用する場合は、撮影した画像をMETIS Eyeがシームレスに解析し、その結果をPACSに保存する。医師は、これまでの検診フローを変えることなく、METIS Eyeによる解析結果をPACSのビューワーでセカンドリードとしてダブル読影できる形となる。

参考:BI-RADSカテゴリー分類 https://firstopi.jp/screening/risky_result/risky_result_drhayashida/
[1]医師24名を対象にした乳房超音波画像50枚の読影導入評価試験結果の平均値。

「スマートオピニオン METIS Eye」の検出結果イメージ

精密検査の必要性が疑われる場合は赤枠・疑われない場合は緑枠で表示

【慶應義塾大学医学部外科学 (乳腺) 林田 哲 教授 コメント】

乳房超音波検査は痛みなく行うことができ、高濃度乳房が多い日本人女性に対しては特に有用な検査手段である可能性が高いと考えられています。しかしながら、診断技術に地域や施設間の格差があり、見落としや不要な精密検査などの不利益が生じることがあります。最高レベルの診断精度を持つAIを活用することで、これら不利益をなくし、患者さんが安心して乳がん検診が行える未来を心から希望します。

■Smart Opinionについて

株式会社フィックスターズ(東証プライム:3687)とプロディジーメディカル株式会社との合弁会社として2019年10月に設立された株式会社Smart Opinionは、AI技術で乳がんの疑いを画像診断できる超音波検査「AI乳がん検診『Smaopi(スマオピ)』」の開発・普及をはじめ、デジタル・ITを活用した「患者中心」の医療を実現する患者サポートサービスや女性健康経営支援サービスを展開するなどして、乳がんの早期発見の向上に貢献し、女性の健康増進を応援している。
https://www.smaopi.com/

■フィックスターズについて

フィックスターズは、“Speed up your AI”をコーポレートメッセージとして掲げるテクノロジーカンパニーである。計算資源を最大限に活用するソフトウェア最適化技術を駆使し、AIモデルの推論処理と学習プロセスの両面で圧倒的な高速化を実現する。医療、製造、金融、モビリティをはじめ様々な分野で、次世代AI技術の進化を推進している。
https://www.fixstars.com/jp/

【導入に関するお問い合わせ】

株式会社Smart Opinion 営業担当
Email: contact@smaopi.com
Tel: 03-6420-0762

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