キヤノンメディカルシステムズ株式会社は超音波診断装置「Aplio me(アプリオ ミー)」を本日より国内にて販売を開始する。
Aplio meは、モバイルとハイエンドを両立する超音波診断装置の実現を目指した高画質・高機能かつ外来や病室へ移動しやすい装置である。
設置面積はラップトップタイプ※1よりコンパクトなデザインに加えて、単結晶プローブやFull Focusモードといったハイエンドモデルならではの技術を搭載した。さらに、オプションで用意されるバッテリは最大4時間駆動が可能なため病院内を移動しながら検査を行うことができる。
近年、急激な高齢化の進行に伴いがん患者や心不全患者の数が大幅に増加している※2。非侵襲的かつリアルタイムに臓器や組織の観察が可能な超音波診断装置は、技術の進歩とともに、使用領域が拡大している。
また、スペースが限られた外来、病棟、処置室などさまざまな場所でも超音波検査の需要は増えている。このような需要に対して、医療機関では医師、技師のニーズに合わせて必要な台数すべてを整備することが難しいという現状があった。
超音波診断装置Aplio meは、これまでAplioシリーズで培った技術を活かし、高い汎用性で、医療現場のニーズに応える。
なお、11月2日(木)~11月5日(日)に神戸コンベンションセンターで開催される第31回日本消化器関連学会週間(JDDW2023)にて初展示する。
・Aplio meの詳細について
https://jp.medical.canon/products/ultrasound/aplio_me
体内の浅部から深部まで均一で鮮明な画像を実現するaBeam Forming
高級機に採用した画像技術であるaBeam Forming技術をAplio meに搭載することで、浅部から深部まで均一性の高い画像を提供する。
4本のプローブをAplio meの発売とともに新たにリリース。
検査者や被験者の負担を軽減し、効率的な検査をサポートする。
高い近距離分解能と深部感度を併せ持つ
単結晶薄型コンベックスプローブ PVU-475BT
薄型形状により体表への接触性を向上します。
血管から表在まで幅広い領域の検査を1本で対応
高周波リニアプローブ PLU-805BT
乳腺組織や甲状腺など幅広い領域でのエコーや小児の血管穿刺をサポート
20MHz帯域のホッケー型リニアプローブ PLU-2002BT
新生児の頭部や心臓の検査をサポートする
高周波コンベックスプローブPVU-712BTE
・微細で低速な血流を捉える血流イメージング iSMI / Superb Micro-vascular Imaging*
従来のカラードプラでは描出困難であった微細な血管で低速な血流をとらえることが可能である。低流速の視認性を向上させるためにモーションアーチファクトを除去するアルゴリズムを使用している。低流速血流を高感度・高フレームレート・低アーチファクトに描出できる。
・組織の硬さや減衰量を数値で評価する Liver Package Basic(Attenuation Imaging(ATI)/Shearwave Elastography(SWE))*
ATIは超音波周波数依存性減衰を測定することのできるアプリケーションである。SWEはせん断波の伝搬速度を測定し、組織の硬さを数値やカラーマップで表示するアプリケーションである。
また、計測をした平均値・中央値や、過去に計測した値を検査中のモニタに表示して比較することが可能です。肝疾患の進行度合いの診断サポートが期待されている。
・組織の歪みをリアルタイムに計測 Elastography*
表在組織の歪みの程度をリアルタイムに測定し、硬さの違いをカラー表示することができるアプリケーションである。乳腺組織をはじめ、甲状腺など幅広い領域での診断をサポートすることが期待されている。
・心臓の動きを評価する 2D Wall Motion Tracking* / Quick Strain* powered by Altivity
今まで高級機にしか搭載されていなかった機能が搭載可能になった。2D Wall Motion TrackingはGlobal Longitudinal Strain(GLS)や局所心筋の壁運動解析が可能なアプリケーションである。
面の認識および初期輪郭自動トレースはAI※3技術を使ったアルゴリズムによって開発されている。キヤノンメディカルのAIソリューションブランド「Altivity」※4がもたらす、新たな価値である。
・ASEのガイドラインに沿って心エコー検査をサポートする Workflow Navigator*
左室拡張不全、左室肥大、肺高血圧症に関連した計測結果が算出された場合にASEのガイドライン※5に基づいた判定基準をパラメータで参考表示する機能である。
疾患が疑われる領域にあった場合、計測結果の数値を色表示、および次の計測項目を通知することにより、検査の漏れを防止し、正確な診断をサポートする。
*オプション
検査を受ける患者と検査を行う医師、技師の両方に配慮したCanon Medical Grand Design Conceptに基づいて設計されている。
優しく洗練された印象を持たせる丸みを帯びた形状、筐体を縮小し、威圧感を軽減するすっきりとしたフォルムなどの形状的な特長を要所にデザインすることで、患者への不安感を和らげることを目指した。
また、操作パネルの上下昇降、左右スウィング機構を一つのレバーに集約することで、使いやすさを追求した。さまざまな場所に合わせてジャストに調整が可能である。
一般的名称:汎用超音波画像診断装置
販売名:超音波診断装置 Aplio me CUS-AME00
認証番号:305ADBZX00027000
※1 TUS-VC100(Viamo c100)で比較
※2 国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)、(全国がん罹患モニタリング集計(MCIJ))
Okura Y, Ramadan MM, Ohno Y et al: Impending epidemic: future projection of heart failure in Japan to the year 2055. Circ J 2008; 72: 489-491
Shimokawa H, Miura M, Nochioka K, Sakata Y: Heart failure as a general pandemic in Asia. Eur J Heart Fail 2015; 17: 884-892
※3 設計段階でAIを用いており、自己学習機能は有していません
※4 AltivityはキヤノンメディカルシステムズのAIソリューションブランドです。
※5 Robert M, Lang RD, Luige P, et al. Recommendations for Cardiac Chamber Quantification by Echocardiography in Adults:
An Update from the American Society of Echocardiography and the European Association of Cardiovascular Imaging: Journal of the American Society of Echocardiography 2015
▪問い合わせ
キヤノンメディカルシステムズ株式会社
https://jp.medical.canon/
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