池上通信機株式会社は、水平ベルト搬送方式を進化させ、世界最速の最大70万錠/時※の処理能力を達成するとともに、高精度な錠剤全周検査を可能にした、錠剤検査装置TIE-10000を新開発した。2020年12月より製薬業界を中心に販売を開始する。
近年、超高齢化社会の進行と、ジェネリック医薬品の使用促進による医薬品生産量の急速な増加を背景として、より高速で高精度な医薬品検査を行い、品質を担保する検査装置に対するニーズが高まっている。
その中で錠剤の外観検査においては、高い水準で安定した品質を維持するために、錠剤全周の異物付着や汚れ、割れ、欠け、形状不良などさまざまな不良を高精度で検出するとともに、刻印錠、割線錠のように凹部を持った錠剤の形状欠陥検査においても精度向上が求められている。
TIE-10000は、大量の錠剤を安定的に供給し、高い精度で均等に錠剤を整列する供給・整列部と、池上通信機の搬送技術の粋を結集させた水平ベルト搬送方式を採用したことにより、世界最速となる最大70万錠/時※の処理能力を実現した。
搬送速度は、錠剤の特性に合わせて設定できる可変式のため、衝撃に弱いOD錠(口腔内崩壊錠)や転がりやすい錠剤には、その特性に最適な搬送速度に設定することで、安定した搬送を実現している。
カメラ部には、新開発の特殊光学系を採用し、全周検査をこれまで以上の多視点で実施することにより、従来機と比較しエッジ付近の薄汚れの検出精度が格段に向上している。
また、高度なパターンマッチング処理、明暗色の汚れや変色を検出するカラー検査処理等の画像処理により、より高い欠陥検出精度を実現している。
さらに、「表裏面3D形状欠陥検査機能」を標準搭載したことで、刻印錠、割線錠などの凹部のある錠剤の形状欠陥の検査精度が飛躍的に向上した。
また、オプションの「側面3D形状欠陥検査機能(特許出願中)」を搭載することで、錠剤側面の形状欠陥も、より高精度で検出することができる。
操作部には24型の縦型大型タッチパネルを採用し、検査装置の起動から終了、各種設定を簡単な操作で行えることはもちろん、必要な情報を一元的に管理することが可能になった。
運用面では、標準搭載の「検査感度自動設定機能」により、多品種の錠剤を検査する生産ラインでも、検査対象の錠剤の切り替え時にワンタッチで感度設定の変更が行えるなど、操作面、運用面でのユーザビリティが向上した。
そのほか、検査した錠剤の欠陥画像をすべて記録できる「欠陥画像記録機能」、しきい値や検出サイズなどの適格性を確認できる「シミュレーション機能」など、多彩なオプション機能をご用意し、お客様の多様なニーズに応える。
池上通信機は、錠剤の外観検査装置、内部検査装置、印刷装置を製薬業界に多数納入してきた。今回、世界最速の処理能力を有するTIE-10000をラインアップに加えて、これからも製薬業界の生産性向上に貢献していく。
※ 2020年10月現在 同社調べ(φ5mm FC錠)
販売開始時期:2020年12月
初年度目標販売数:20式
希望小売価格(税抜き):80,000,000円~
関連先リンク:https://www.ikegami.co.jp/
TEL:03-5748-2255
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