富士フイルム株式会社は、内視鏡診療時の、被検者からの飛沫による医療従事者の新型コロナウイルス等の感染リスク低減を目的とした2種の内視鏡用アクセサリーとして、飛沫低減機能付きのマウスピース「B1(ビーワン)」および内視鏡カバー「P1(ピーワン)」を、富士フイルムメディカルを通じて10月1日より発売する。
新型コロナウイルスの主な感染経路は「飛沫感染」・「接触感染」とされている*1,2。経口・経鼻からの上部消化管の内視鏡診療では、被検者の咳込みや嘔吐反射を誘発する場合があり、飛沫によるウイルスの拡散*3が懸念される。
また、下部消化管内視鏡診療においても、ウイルス感染の可能性が指摘されており*3,4、内視鏡の診療現場では防護具などによる感染対策がとられている。
今回同社は、新型コロナウイルスをはじめとするさまざまな病原体による、医療従事者の感染リスク低減をサポートする2つの内視鏡アクセサリーを開発した。
■マウスピース「B1」の特長
被検者の顔を覆うドレープ状のシールドを付帯したマウスピースで、経口内視鏡診療時に被検者と医療従事者とをシールドで仕切ることで被検者からの飛沫による感染リスクを低減。
内視鏡スコープの挿入部に切り込み入りのスポンジをはめ込み、スコープとマウスピースの隙間を埋めることで飛沫の拡散を低減。
マウスピースに厚みを持たせることで、シールドと被検者の顔の間に空間が設けられ、被検者の呼吸を妨げない。また、シールドで顔が覆われることによる被検者の不快感を低減。
自社実験では、咳き込んだ際に生じる5μm以上の飛沫が、同社の通常のマウスピース*5使用時と比べて99%以上低減した*6。
■内視鏡カバー「P1」の特長
生検などを行う際に内視鏡の処置具を挿入する口(鉗子口)に装着する鉗子栓に取り付ける内視鏡カバーで、処置具を抜去する際、処置具に付着した体液の飛散を低減する。
ドレープ状のカバーが鉗子栓だけでなく内視鏡スコープの操作部全体を覆うため、医療従事者に被検者の体液が掛かることを抑制する。
富士フイルムは、今後もさまざまな医療現場のニーズにこたえ、医療現場を支援するとともに、人々の健康維持増進に貢献していく。
*1 The National Health Commission of the People’s Republic of China.
http://www.nhc.gov.cn/xcs/zhengcwj/202002/8334a8326dd94d329df351d7da8aefc2.shtml
*2 Yu IT et al: Evidence of airborne transmission of the severe acute respiratory syndrome virus. N Engl J Med. 2004;350:1731–1739.
*3 Wang J, Du G. COVID-19 may transmit through aerosol. Ir J Med Sci. 2020
*4 Gu J, Han B, Wang J. COVID-19: Gastrointestinal manifestations and potential fecal-oral transmission. Gastroenterology. 2020
*5 販売名:マウスピース MPC-ST 届出番号:14B1X10022A00001
*6 200mm×40mmの範囲に付着した飛沫の数を比較した自社実験結果。
[製品名称]
①販売名:マウスピース B1 届出番号:14B1X10022A00013
②販売名:内視鏡カバー P1 届出番号:14B1X10022A0C013
[発売時期]
2020年10月1日
関連先リンク:http://fms.fujifilm.co.jp/
TEL:03-6419-8033
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