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2026.02.27

バイエル、放射性医薬品・抗悪性腫瘍剤「ゾーフィゴⓇ」 、エンザルタミドとの併用で骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌患者さんの全生存期間を有意に改善

  1. ゾーフィゴ
  2. 前立腺がん
  3. 放射線医薬品
  4. 転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)

・PEACE-3試験における全生存期間の最終解析で、骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌患者さんにおいて、ゾーフィゴⓇとエンザルタミドの併用はエンザルタミド単独と比べて死亡リスクが24%低下

・PEACE‑3は、骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌に対し、画像判定に基づく無増悪生存期間および全生存期間両方で、エンザルタミド単独療法と比較し、統計学的に有意な改善が示された、初めての無作為化第III相試験

ドイツ・ベルリン、米国・サンフランシスコ、2026年2月26日 ― ドイツ・バイエル社は本日、骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)の一次治療として、アンドロゲン受容体シグナル阻害薬エンザルタミドと放射性医薬品・抗悪性腫瘍剤「ゾーフィゴⓇ静注」(一般名:塩化ラジウム[223Ra]、以下「ゾーフィゴⓇ」)の併用群と、エンザルタミド単独群を比較検討した第III相PEACE-3試験の最終解析により、単独群と比べて併用群においては死亡リスクが24%低下し、全生存期間(overall survival: OS)を有意に延長したことをお知らせする。本試験のデータは、米国臨床腫瘍学会泌尿器癌シンポジウム(American Society of Clinical Oncology Genitourinary Cancers Symposium: ASCO GU) 2026年次総会にて口頭発表(2026年2月26日 8:15~8:25 A.M. PST、抄録 #15)され、Annals of Oncologyにも掲載された。

PEACE-3(EORTC 1333)試験の公表における筆頭著者かつ発表者であるスペイン・サバデルのパルク・タウリ大学病院のEnrique Gallardo氏は次のように述べている。「前立腺がん治療は進歩しているものの、骨転移のあるmCRPC患者さんの多くは依然として予後不良であり、病勢進行のリスクが高いです。PEACE‑3の結果は、前立腺がんと骨転移の両方を標的としたエンザルタミドとゾーフィゴⓇの併用療法が患者さんの生存期間の延長に寄与するとともに、骨の健康を重視する治療方針を支持することを示唆しています。骨の健康管理は患者さんの機能維持および自立性維持において重要な考慮点です」

最終OS解析では、エンザルタミド単独群と比較して、エンザルタミドとゾーフィゴⓇの併用群においてOSが統計学的に有意に改善し、死亡リスクが 24%低下した(ハザード比[HR]0.76, 95% CI 0.60-0.96, p=0.0096)。OS中央値は、併用群が 38.2か月で、単独群が32.6か月だった。OSのベネフィットは、事前に規定されたほとんどのサブグループで概ね一貫していた。

また、これらの最終OS解析の結果は、画像判定に基づく無増悪生存期間(radiologic progression-free survival: rPFS)においても併用群が単独群と比較して有意に改善したという、Annals of Oncologyに掲載された主要解析の結果を補強するものだった。rPFSは、併用群が19.4か月で 、単独群が16.4か月(ハザード比[HR] 0.69, 95% CI 0.54–0.87, p=0.0009)だった。

非政府・非営利組織として欧州全域の臨床がん研究の専門家を結集し、国際トランスレーショナルリサーチおよび臨床研究の調整・実施を行う欧州癌研究機関(European Organisation for Research and Treatment of Cancer: EORTC)のCEOである Denis Lacombe氏が次のように述べている。「PEACE-3試験は、学術的共同研究がmCRPCのような複雑な疾患における治療進展に寄与することを示す好例です。これらの第III相試験データは臨床現場に重要な示唆を与えるとともに、国際協力が臨床判断を支えるエビデンスを生み出すことの価値を反映しています」

ドイツ・バイエル社医療用医薬品部門グローバル製品戦略&コマーシャライゼーション責任者のクリスティーン・ロス氏は次のように述べている。「今回のPEACE-3試験の新規データは、前立腺がん領域におけるバイエルのリーダーシップと、患者さんのアンメットメディカルニーズに応える当社のコミットメントを裏付けるものです。併用療法の検討を通じ、前立腺がんの各ステージにおける新たな治療選択肢の提供を目指し、前立腺がんポートフォリオの強化を進めていきます」

塩化ラジウム[223Ra]はゾーフィゴⓇとして、内臓転移を伴わない骨転移のあるmCRPCの治療薬として50か国以上で承認されている。

【PEACE-3 (EORTC GUCG-1333)について】

PEACE -3試験は、骨転移のあるmCRPC患者さんを対象に、ゾーフィゴⓇとエンザルタミドの併用療法の有効性および安全性を評価する、国際共同、無作為化、非盲検の第III相試験である。計446名の無症候性または軽度症候性の患者(Brief Pain Inventoryスコア<4)で、mCRPCかつ骨転移 ≥2 を有する患者さんが登録され、エンザルタミド160mg を1日1回経口投与の単独群、もしくはエンザルタミド160mgを1日1回経口投与およびゾーフィゴⓇを4週間隔で計6回の静脈内投与の併用群に 1:1 の割合で無作為に割り付けられた。

試験の主要評価項目は、治験医師判定によるrPFSだった。重要な副次評価項目はOSと次治療開始までの期間、疼痛増悪までの期間、症候性骨関連事象初回発現までの期間が含まれた。

本試験は、EORTCとClinical Trial Ireland(CTI)、カナダ泌尿器腫瘍グループ(Canadian Urological Oncology Group: CUOG)、ラテンアメリカ協同腫瘍学グループ(Latin American Cooperative Oncology Group: LACOG)、およびフランスのUNICANCER 泌尿器腫瘍研究グループ(Urogenital Tumor Study Group: GETUG)といった団体との連携下で実施された。

【ゾーフィゴⓇについて】

ゾーフィゴⓇは、アルファ線放出放射性医薬品であり、放射性アルファ線を放出して骨内のがん細胞に特異的に作用する。欧州では、ゾーフィゴ単独療法又は黄体形成ホルモン放出ホルモンアナログとの併用療法は、症候性の骨転移を有し内臓転移がなく、mCRPCに対し二つ以上の全身療法(黄体形成ホルモン放出ホルモンアナログを除く)の後に増悪した又は他の全身療法が適用とならないmCRPC患者の治療を適応として承認されている。

(注記)日本においては、ゾーフィゴⓇは骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌を適応症として承認されている。

【mCRPCについて】

前立腺がんは、男性において世界的に2番目に多いがんであり、がんによる死亡原因としては5番目に多い疾患である。毎年約150万人の男性が前立腺がんと診断され、そのうち約39万7千人がこの疾患で死亡している(1。 2040年までに前立腺がんの診断数は約290万件(2に増加すると予測されている。

mCRPCは、ホルモン療法への反応が低下し、遠隔部位、特に骨に広がった病態を指す(3。予後は不良で、診断後の生存期間中央値は約2〜3年である(4。近年の前立腺がん治療の進歩にもかかわらず、患者さんはmCRPCの病態進行が継続し、その死亡率は依然高いため、新たな治療法や併用療法が必要とされている⁽³ ⁽⁴。

References:
1.Bray F et al. Global cancer statistics 2022: GLOBOCAN estimates of incidence and mortality worldwide for 36 cancers in 185 countries. https://acsjournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.3322/caac.2183
2.James ND et al. Lancet 2024; 403: 1683–722
3.Saad F et al. Eur Urol. 2015 May 16;68(4):570–577
4.Raval AD et al. Clin Genitourin Cancer. 2025;23(5):102386

バイエルのオンコロジーについて

バイエルは、革新的治療のポートフォリオを充実させることで、Science for a better lifeをお届けできるよう取り組んでいる。バイエルには、がんと共に生きる人々の生活の改善と生存期間の延長に役立つ新薬を開発する情熱と決意がある。バイエルのオンコロジーフランチャイズには、さまざまな適応症を持つ複数の製品と、臨床開発のさまざまな段階にある複数の化合物がある。同社は、腫瘍細胞の内因性経路、標的核医学治療、いくつかの次世代腫瘍免疫学などの分野で豊富な専門知識を有している。同社は、副作用を抑えながら生存期間を延長することを目標に、早期から転移期までの前立腺がん治療を推進している。バイエルは革新的なプレシジョンオンコロジー治療薬に注力しており、その一環として、腫瘍の増殖と転移を促進する発がん性因子であるNTRK融合遺伝子を有する腫瘍の治療に特化したTRK阻害剤が承認されている。

バイエルについて

バイエルは、ヘルスケアと食糧関連のライフサイエンス領域を中核事業とするグローバル企業である。私たちのミッション「Health for all, Hunger for none(すべての人に健康を、飢餓をゼロに)」のもと、バイエルの製品とサービスを通じて、世界人口の増加と高齢化によって生じる重要課題克服への取り組みをサポートすることで、人々の生活と地球の繁栄に貢献している。バイエルは、持続可能な発展を推進し、事業を通じて良い影響を創出することに尽力している。同時に、収益力を高め、イノベーションと成長を通して企業価値を創造することも目指している。バイエルブランドは、世界各国で信用と信頼性および品質の証となっている。2024年のグループ全体の売上高は466億ユーロ、従業員数は約93,000名、研究開発費は62億ユーロである。詳細はwww.bayer.comを参照。

バイエル薬品株式会社について

医療用医薬品、コンシューマーヘルスの各事業を通じて、日本の患者さんのための治療に変革をもたらす持続可能な取り組みを推進している。医療用医薬品部門では、アンメットメディカルニーズの高い循環器・腎・代謝領域、オンコロジー領域、眼科領域などのスペシャリティ領域、画像診断領域にフォーカスし、革新的医薬品の提供を通じて高齢化が進む日本の患者さんの健康寿命の延伸とQOLの向上に努めている。コンシューマーヘルス部門では、赤ちゃんの「人生最初の1000日」に適切な栄養を届けるため、女性の妊娠前から妊娠期間及び産後・授乳期を通じて栄養をサポートするサプリメントなどに注力している。詳細はwww.pharma.bayer.jp, Facebook,YouTubeを参照。

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