2025.03.18
富士フイルム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO:後藤 禎一)は、インドのケララ州コジコードで移動式健診センター「NURA Express(ニューラ エクスプレス)」を今月より新たに始動させ、新興国での健診サービス事業を拡大する。
同社は、これまでインドをはじめ複数の国で、都市部を中心に健診センター「NURA」の拠点を拡充し、より多くの方々が高品質な健診サービスを受けられる環境を構築してきた。今回新たに展開する移動式健診センター「NURA Express」は、都市部から離れた地域に拠点をもつ現地企業と提携し、そのオフィスや工場で働く従業員の企業健診として、CT検査によるがん検診・生活習慣病検査サービスを提供する。「NURA Express」が指定された場所・時間に出向き、その場でCT検査を実施。撮影した画像は、同ケララ州コジコードにある「NURA Global Innovation Center(ニューラ グローバル イノベーション センター)*1」に常駐する医師が遠隔で読影する。撮影した画像や解析した検査結果は、専用のスマートフォンアプリを通じてフィードバックされる。
将来的には、地方自治体などと提携して、都市部にまで来られない地域に住む方々に「NURA Express」で自治体健診を提供できる体制を構築し、より多くの人々のがん・生活習慣病の早期発見に貢献することを目指す。
世界では、虚血性心疾患や肺がんなどの心臓や肺にまつわる非感染症疾患が死因の上位を占めている*2。健診は、これらの病気を早期に発見し、治療や保健指導などの対策を行うことにより死亡率や重症化リスクを抑制することが期待できるだけでなく、身体の状態を把握することで病気の予防にもつながる。しかし、新興国では健診サービスを提供する施設が少なく、健診を受ける文化が定着していないという課題がある。
今後も同社は、富士フイルムの医療機器や医師の診断を支援するAI技術、健診センター「NURA」の運営を通じて培ってきたノウハウを活用した健診センターの拠点拡充を加速し、より多くの方々が高品質な健診サービスを受けられる環境を構築することで、世界の医療の発展と人々の健康の維持増進に貢献していく。
同社は、2021年にインドのベンガルールに健診センター「NURA」を開設し、新興国での健診サービス事業を開始した。以降、「NURA」や、「NURA」のノウハウを取り入れた健診センターは、インドのほか、モンゴル、ベトナム、アラブ首長国連邦にも広がっている。健診センターでは、同社が持つCT・マンモグラフィなどの医療機器や医師の診断を支援するAI技術を活用して、すべての検査と医師による健診結果のフィードバックが、約120分という短時間で完了する点や、フィードバックの際に、医師から健診結果に関する説明を診断画像を見ながら分かりやすく受けられる点などが、利用者から好評を得ている。今回、同社の医療機器や医師の診断を支援するAI技術を活用した健診センターの10番目の拠点として、新たに移動式健診センター「NURA Express」を始動させ、事業を拡大した。今後も、より多くの方が健診サービスにアクセスできる環境を構築していく。
*1 健診センター「NURA」としての機能のほか、「NURA」で働く医師・技師・看護師などの専門人材を育成するトレーニングセンターとしての機能や、インド国内の各「NURA」で撮影された医用画像を遠隔で読影する集中読影センターとしての機能を有する戦略拠点。2024年12月にオープンしている。
*2 WHO Webサイト“The top 10 causes of death”より。
▪問い合わせ
富士フイルム株式会社
メディカルシステム事業部
E-mail:dgi-100-mems_newbiz@fujifilm.com
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