キヤノンメディカルシステムズ株式会社は12月15日(日)、「画論The Best Image」を開催した。32回目となる今回、5年ぶりに一般参加者の来場も可能となり、東京有楽所の国際フォーラムで開催された。Webによるリアルタイム配信も行った。
「画論The Best Image」は同社最大のイベントであるが、診断・治療に必要な画像のクオリティはもとより、被験者へのメリット、テクニックの創意工夫など、クリニカルバリューを総合的に判断し、「画像診断技術の発展と医療への貢献に役立つ画像」として、多くの施設で共有する試みを1993年より続けている。
今回は全国より379件の応募の中から、38件の上位入賞者が本選に臨んだ。CT、MR、超音波の各部門に分かれて入賞者が最終審査プレゼンテーションを行い、審査員からの質問に答え、日頃の“修練”を競った。その後、審査員の最終審査を経て各部門の賞が決定された。
その最終審査時間に、特別講演が行われる。今回の演題は、『こんな画像がこんな病理に ―膵癌進展のCT画像評価― 』 。
演者は、北川 裕久 先生(公益財団法人 大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院 外科部長/中央滅菌センター センター長)。7例の症例について、CT画像評価と病理画像を提示して、解説がなされた。
各部門の最優秀賞、および各賞施設は以下の通り。
▪CT
・1~160列部門
自治医科大学附属さいたま医療センター
『経時差分処理画像(Temporal Subtraction Image)を用いた急性期脳梗塞の検出』
・1~160列(心血管)部門
カレスサッポロ北光記念病院
『下肢閉塞性動脈硬化症』
・Aquilion ONE部門
大阪大学大学院医学系研究科
『軟骨情報を付加した生体内肘関節動態解析』
・Aquilion ONE(心血管)部門
佐賀大学医学部附属病院
『4D bolus tracking法を用いたEndoleak評価』
・Aquilion Precision部門
藤田医科大学病院
『CCJ-AVF(radicular AVF)における局在診断』
▪MR
・1.5テスラ以下(脳神経)部門
藤田医科大学七栗記念病院
『Time of flight (TOF)-MRA形状重ね合わせを用いた右中大脳動脈瘤の評価』
・1.5テスラ以下部門
自治医科大学附属さいたま医療センター
『左上腕痛』
・3テスラ部門(脳神経)
札幌白石記念病院
『左内頸動脈-後交通動脈瘤clipping術後』
・3テスラ部門
聖マリアンナ医科大学病院
『副腎静脈サンプリング前の高精細術前マッピング』
▪超音波
・心臓部門
岡山大学病院
『経胸壁3D心エコーにて三尖弁のヒンジポイントを同定し得たEbstein病の一例』
・腹部部門
加古川中央市民病院
『特徴的な超音波所見を呈した胆管拡張型膵・胆管合流異常』
・乳腺・甲状腺・表在部門
奈良県立医科大学附属病院
『精巣内に再燃した悪性リンパ腫の一例』
同発表式の締めくくりに、キヤノンメディカルの代表取締役社長・瀧口登志夫氏が登壇した。
瀧口社長は、今年は働き改革、タスクシフト、タスクシェアのなどキーワードで示される大きな環境変化の年となったが、これらに対し、同社は「AI技術の活用」、「撮影から解析までシームレスなワークフロー」をソリューション提供することで、業務の効率化や迅速な診断をサポートすることを心掛けてきたと、語った。
画論は、同社の製品を使用する施設から、臨床のニーズを正しく捉え、知恵やノウハウ、テクニックを製品や機能、サービスに展開し、それらを利用いただくことで、再び尊い命を守る医療に貢献できると考えている。
このサイクルを、画論を通じて循環させることで、お示しいただいた臨床応用を広く世界にお伝えして、新たな医療の発展に寄与していきたいと結んだ。
次回「画論33th The Best Image」は、2025年12月14日(日) の開催を予定している。
▪問い合わせ
キヤノンメディカルシステムズ株式会社
https://jp.medical.canon/
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