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2026.05.26

バイエル薬品、国内初の低用量ガドリニウム造影剤アムベルビスト®(ガドクアトラン水和物)の販売開始

  1. GBA
  2. MRI
  3. アムベルビスト
  4. ガドクアトラン水和物
  • 日本で使用可能な環状型MRI造影剤の中で最もガドリニウムの含有量が少ない製剤 - ガドビスト等の既存製品と比較してガドリニウム用量で60%の低減に相当
  • 成人および小児(新生児を含む)患者を対象に、「磁気共鳴コンピューター断層撮影(MRI)における脳・脊髄造影、躯幹部・四肢造影」の効能又は効果で承認取得

バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:アシュラフ・アルオウフ、以下「バイエル薬品」)は、本日、低用量ガドリニウム造影剤「アムベルビスト®静注 2mL」「アムベルビスト®静注シリンジ 5mL / 7.5mL / 10mL」(一般名:ガドクアトラン水和物)の販売を開始した。アムベルビスト®は、高緩和能を有する新規の環状型ガドリニウム造影剤(GBCA)であり、日本で使用可能な環状型MRI造影剤の中で最もガドリニウムの含有量が少ない製剤である。ガドビスト等の既存製品と比較してガドリニウム用量で60%の低減に相当し、診断能を維持しながら検査1回あたりのガドリニウム量の低減に貢献する新たな選択肢を提供する。

日本では高齢化の進展や慢性疾患の増加に伴い、国民一人当たりのMRI検査台数が世界最多となっている⁽¹。保健当局や関連学会が診断に必要な最小限のガドリニウム使用を推奨しており、アムベルビスト®は、検査あたりのガドリニウム量の低減に寄与する製品として、臨床現場での幅広い活用が期待される⁽²。
宮崎大学医学部病態解析医学講座 放射線医学分野 教授 東美菜子氏は次のように述べている。「造影MRIは診断、治療効果判定、経過観察等に不可欠であり、複数回実施される患者さんも少なくありません。診療に求められる画像情報を維持しつつ1回あたりのガドリニウム投与量を低減できることは大変重要であり、また、限りある資源であるガドリニウムの持続可能な使用という観点からも意義があります。世界に先駆けて日本で導入される本剤について、今後は実臨床での有用性と安全性に関する質の高い知見を蓄積し、その臨床的意義を日本から世界へ発信していきたいと考えます」

バイエル薬品株式会社 ラジオロジー事業部長 兼 アジア太平洋地域責任者のケルヴィン・ウォン氏は、次のように述べている。「アムベルビスト®は世界に先駆けて承認された低用量ガドリニウムMRI造影剤であり、バイエルの日本へのコミットメントを示すものです。本剤は、第Ⅲ相臨床試験においてガドリニウム用量を低減しながら、既存の造影剤に対する非劣性が示されており、診断に必要な造影効果を維持することが確認されました。また、ガドリニウムの含有量が少ないことは、患者さんだけではなく、環境負荷の低減という観点からも好影響をもたらす可能性があると考えています」

バイエルは、米国、欧州連合(EU)、中国を含む世界中の国及び地域において、ガドクアトランの製造販売承認申請を行っており、今後もさらに多くの国及び地域で申請を行う予定である。承認されれば、ガドクアトランは各地域で入手可能な最も低用量の環状型ガドリニウム造影剤となる。

【QUANTIについて】
ガドクアトランの第III相ピボタル試験(QUANTI試験)は、0.04 mmol Gd/kgのガドリニウム用量で評価した2つの大規模多施設共同、無作為化、前向き二重盲検、クロスオーバー第III相試験(QUANTI CNS試験およびQUANTI OBR試験)とQUANTI Pediatric試験から構成されている。第III相試験では、画像は独立盲検中央読影により評価され、ガドクアトランと0.1 mmol Gd/kgで投与される既存の環状型造影剤である対照薬では、視覚化スコアは類似していた。これはガドリニウム用量において60%の低減に相当する。心臓、腹部、中枢神経系の画像診断および磁気共鳴血管造影(MRA)を含むいくつかのサブ解析により、対照薬に対するガドクアトランの非劣性が確認された。Pediatric試験では、小児集団におけるガドクアトランの薬物動態および安全性プロファイルが成人と類似しており、成人における有効性の結果が小児にも外挿できることが示された。
これらすべての試験において観察された安全性プロファイルは、ガドクアトランおよび他の環状型ガドリニウム造影剤におけるこれまでのデータと概ね一貫していた。新たな安全性に関する懸念は認められなかった。

【ガドクアトランについて】
ガドクアトランは、バイエルのMRI用の環状型細胞外液性ガドリニウム造影剤である。この低用量ガドリニウム造影剤は、高い緩和能およびキレート安定性を有する四量体構造が特徴とされている。
この化合物は、2026年3月に日本で「アムベルビスト® 静注 2mL」「アムベルビスト® 静注シリンジ 5mL / 7.5mL / 10mL」が承認された。2026年5月時点では、他の地域では承認されていない。バイエルは、ガドクアトランについて世界各国の保健当局へ承認申請している。

【アムベルビスト®の概要】

販売名 アムベルビスト®静注 2mL
アムベルビスト®静注シリンジ 5mL
アムベルビスト®静注シリンジ 7.5mL
アムベルビスト®静注シリンジ 10mL
一般名 ガドクアトラン水和物
効能・効果 磁気共鳴コンピューター断層撮影における下記造影
〇脳・脊髄造影
〇躯幹部・四肢造影
用法・用量 通常、成人及び小児には、本剤 0.1mL / kg を静脈内投与する。
発売日 2026年5月26日
薬価 アムベルビスト®静注2mL(25.79%2mL 1瓶) 2,261円
アムベルビスト®静注シリンジ5mL(25.79%5mL 1筒) 4,930円
アムベルビスト®静注シリンジ7.5mL(25.79%7.5mL 1筒) 7,098円
アムベルビスト®静注シリンジ10mL(25.79%10mL 1筒) 9,193円
製造販売承認日 2026年3月23日
製造販売元 バイエル薬品株式会社

【製剤写真】

【MRIについて】
造影MRI検査は、放射線を使用することなく非侵襲的に身体の詳細な画像が得られる検査で、臓器や組織内の異常の鑑別や同定に役立ち、病変の検出、特性評価や経過観察において医師による医学的判断を支援する。MRI造影剤には一般的にガドリニウムが含まれている。2024年には、世界中で6,000万回以上のガドリニウムベースの造影剤が投与されたと推定されている。1988年以降、全世界で9億回以上のGBCAが投与されている⁽³。

【バイエルの画像診断領域について】
バイエルは100年にわたり培った専門知識を基に患者ケアの向上を目指して、画像診断領域における革新的な製品と高品質なサービスの提供することに注力している。バイエルの主要な画像診断ポートフォリオには、コンピューター断層撮影(CT)、X線撮影、磁気共鳴コンピューター断層撮影(MRI)の造影剤とデバイスが含まれている。またバイエルの包括的な製品群には、インフォマティクス・ソリューションや、デジタルおよび人工知能(AI)を活用したアプリケーションを備えた医用画像診断プラットフォームも含まれている。バイエルの画像診断製品の売上高は、2025年時点で約22億ユーロだった。バイエルは、医用画像における研究とイノベーションに注力しており、分子画像診断や他の有望な分野においても進展に取り組んでいる。

Reference
1.OECD Data Explorer: “Health” → “Health care resources” → fi lter for “Magnetic resonance imaging units” and sort by country/year
2. ACR Manual on Contrast Media. 2023; ESUR Guidelines on Contrast Media 10. 2022; Endrikat J et al, Rationales for Non-standardGBCA Dosing-Low?-High?-When? and Why?: A Literature-based Study. Investigative Radiology, December 2025; doi: 10.1097/RLI.0000000000001259
3. Endrikat, Jan MD, PhD; Siddiqui, Imran MBBS, BSc(Hons), MBA; Khater, Hassan MD, PhD; Blankenburg, Michael PhD, MBA, MPH.Rationales for Non-standard GBCA Dosing—Low?—High?—When? and Why?: A Literature-based Study. Investigative Radiology ():10.1097/RLI.0000000000001259, December 1, 2025. | DOI: 10.1097/RLI.0000000000001259

バイエルについて
バイエルは、ヘルスケアと食糧関連のライフサイエンス領域を中核事業とするグローバル企業である。私たちのミッション「Health for all, Hunger for none(すべての人に健康を、飢餓をゼロに)」のもと、バイエルの製品とサービスを通じて、世界人口の増加と高齢化によって生じる重要課題克服への取り組みをサポートすることで、人々の生活と地球の繁栄に貢献している。バイエルは、持続可能な発展を推進し、事業を通じて良い影響を創出することに尽力している。同時に、収益力を高め、イノベーションと成長を通して企業価値を創造することも目指している。バイエルブランドは、世界各国で信用と信頼性および品質の証となっている。2025年のグループ全体の売上高は456億ユーロ、従業員数は約88,000名、研究開発費は58億ユーロである。詳細はwww.bayer.comを参照。

バイエル薬品株式会社について
医療用医薬品、コンシューマーヘルスの各事業を通じて、日本の患者さんのための治療に変革をもたらす持続可能な取り組みを推進している。医療用医薬品部門では、アンメットメディカルニーズの高い循環器・腎・代謝領域、オンコロジー領域、眼科領域などのスペシャリティ領域、画像診断領域にフォーカスし、革新的医薬品の提供を通じて高齢化が進む日本の患者さんの健康寿命の延伸とQOLの向上に努めている。コンシューマーヘルス部門では、赤ちゃんの「人生最初の1000日」に適切な栄養を届けるため、女性の妊娠前から妊娠期間及び産後・授乳期を通じて栄養をサポートするサプリメントなどに注力している。詳細はwww.pharma.bayer.jp,Facebook,YouTubeを参照。

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