島津製作所は、3月5日から、X線画像診断装置の部品に関するコネクテッドサービス事業「SHIMADZUコネクテッド」を開始する。
本事業は、顧客である医療機関との間で継続的な保守契約や部品・ソフトウェアの販売契約を締結するリカーリング事業と、機器の稼働状況に応じて新たなサービスを提案するソリューション提案事業の総称である。
顧客の装置の稼働状況を遠隔モニタリングする技術を用いている。第一弾として同社は、X線管球の故障前交換サービス「SMILE guard(スマイルガード)」(以下、本サービス)を子会社である島津メディカルシステムズを通じて国内で発売する。
本サービスは、同社製の血管撮影システムの購入後1年以上経過した顧客に対して、装置の稼働状況に応じて故障前に部品交換を提案する保守契約である。
部品の消耗・経年劣化などに起因するX線画像診断装置の突発的な停止は、医療機関や患者の不利益になる。また、医療従事者・患者ともに予定変更を迫られ、労働時間やコストの増大を伴う。
本サービスは、稼働状況の遠隔モニタリングにより、装置の稼働状況に応じて故障前に部品を交換することで、予期せぬ停止期間なく装置の継続使用を可能にする。
本サービス導入により、突発的な故障発生に伴う復旧作業が減少するため、医療従事者・島津のメンテナンス担当者双方の労働時間削減・働き方改革につながる。
同社は2007年から、X線画像診断装置の故障を検知して作業員に通知することで装置の停止期間を最小限にする「リモートメンテナンスサービス」を提供してきた。
本サービスはそのインフラを活用し、顧客の稼働状況と故障発生件数をモニタリング・解析・公式化して開発した。遠隔モニタリングによる部品の予防的な交換サービスの提供は同社初である。
島津製作所は2023年からの中期経営計画において「トータルソリューション提供企業」を目指しており、今回のコネクテッドサービス事業の開始もその一環である。
同社は、25年春以降の「SMILE guard」提供地域の米国・中国への拡大および適用機種の血管撮影装置以外への拡大を予定している。
また、最新のソフトウェアの提供によるIT-BCP(ITシステムの事業継続計画)構築の支援や、機器の稼働状況に応じたオプションソフトウェアの提案、装置利用方法の講習会開催などにも取り組み、コネクテッドサービス事業を拡大する。
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▪問い合わせ
株式会社 島津製作所
https://www.shimadzu.co.jp/

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