2023.11.28
キヤノンメディカルシステムズ株式会社は、ディープラーニングを用いて設計した画像再構成技術 AiCE※1 を16列マルチスライスCTに標準搭載した「Aquilion Lightning / i Edition(アクイリオン ライトニング アイ エディション)」および「Aquilion Start / i Edition(アクイリオン スタート アイ エディション)」の国内販売を11月27日より開始した。
これにより、現在販売しているキヤノン製CTは、16列から320列までの全セグメントにAiCEを搭載し、より多くの施設で高画質かつ低被ばくな検査の提供を可能にする。
AiCE-iは、AI技術であるディープラーニングを用いて設計した画像再構成技術である。ノイズ成分とシグナル成分を識別し、分解能を維持したままノイズを選択的に除去する。
これまで同社のフラッグシップCTで培われてきたこの技術は、世界中の大学病院や中核病院を中心に導入され、優れた画質改善効果ならびに、さらなる被ばく低減効果が報告されている。
16列CTは、小規模病院や診療所を中心として多くの施設で導入されており、国内のCT市場の中でも16列CTの導入率は約53%※2と、最も多い割合を占めている。
今回、上位機種で培った技術であるAiCE-iを搭載する16列マルチスライスCT 「Aquilion Lightning / i Edition」 と 「Aquilion Start / i Edition」 の新製品2機種の販売を開始することで、診療所などの地域医療に寄り添う多くの施設へ高画質かつ低線量撮影の提供を実現する。
AiCE-i搭載の16列マルチスライスCTを通して、より多くの患者へ高品質な医療の提供に貢献していく。
高品質なMBIR (Model Based Iterative Reconstruction)※3 データを教師データとしてDCNN(ディープコンボリューションニューラルネットワーク)をトレーニングすることで、従来の画像再構成法より高いノイズ低減効果と微細構造の描出能向上が期待できる。
また、高いノイズ低減効果により、低線量撮影下においても高品質な画像の描出を実現し、撮影時における患者の被ばく線量を最大で80%※4低減する。新たな再構成ユニットに搭載したことで、省スペースを維持して導入コストを抑えられる。
最上位機種にも搭載している金属アーチファクト低減技術SEMARを標準搭載している。体内に金属構造物が留置されている場合、その周辺にはアーチファクトが発生し描出される画像での診断が困難となるが、SEMARにより体内に金属構造物を留置している患者の撮影においても、アーチファクトの少ない画像を描出する。
体脂肪面積計測ソフトウェアや高精度サブトラクション技術を用いた解析など、従来専用ワークステーションがなければ行えなかった臨床アプリケーション※5も必要に応じて装置本体に搭載可能である。施設の検査ニーズに合わせて、機能のカスタマイズが行える。
架台開口径は780mmと広い検査空間を維持しながら、最小設置面積が9.8m2※6とコンパクトな設計となっている。多数の先進技術を搭載するCTでありながら省スペース設計を実現し、限られた設置スペースでも優れた検査環境を実現するCTの導入が可能である。
キヤノンメディカルシステムズは、尊い命を守る医療に貢献したいとの思いを込めた 「Made for Life」 の理念のもと、人々の健やかな生活の実現を目指し、これからも医療の発展に貢献し続けていく。
一般的名称:全身用X線CT診断装置
販売名:CTスキャナ Aquilion Lightning TSX-035A
認証番号:227ADBZX00052000
一般的名称:全身用X線CT診断装置
販売名:CTスキャナ Aquilion Start TSX-037A
認証番号:230ACBZX00022000
※1:Advanced intelligent Clear-IQ Engine - integrated
AiCE-iは画像再構成に用いるネットワーク構築にディープラーニングを使用しており、本システムは自己学習機能を有しておりません。
※2:月間新医療2023年4月号 マルチスライスCT機種別台数表より
※3:本システムには非搭載です。
※4:自社比
※5:オプションです、詳細は営業担当にご確認ください。
※6:実際はご施設のCT室や運営形態に合わせて適切なプランニングをいたします。
▪問い合わせ
キヤノンメディカルシステムズ株式会社
https://jp.medical.canon/
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