AMI株式会社は、『心音図検査装置AMI-SSS01シリーズ※1』を活用した医師同士を繋ぐ『遠隔聴診読影※2サービス β版』を2023年9月25日にリリースした。また、2024年3月まで無料トライアル(https://ami.inc/products-service)としての提供を予定している。
なお、本プロジェクトは国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受けて開発されている。
同社は、医療福祉分野の世界的な社会課題である心疾患の早期発見に「聴診DX」を通して取り組んでいる。同社が目指す「聴診DX」とは、聴診をデジタル化するだけでなく、医療現場・臨床研究・医学教育・遠隔医療に利活用することで現場の課題を解決することである。
世界で最も早く超高齢社会に突入した日本は、近い将来、心不全パンデミック※3が到来する※4とされている。一方で、労働力の低下や過疎進行による医療サービスの質と量の低下、移動コストの増加など、医療の地域格差や医師不足などの問題は今後ますます進行するだろう。
この情勢を打破するため、同社は「聴診DX」の活用により、心疾患の検査の精度・難度・頻度・距離の課題を解決するプロダクト『心音図検査装置AMI-SSS01シリーズ』、そして今回スタートした『遠隔聴診読影サービス β版』を開発した。
「遠隔聴診読影サービス β版」は、心音データをクラウド上で共有し、聴診に精通した医療従事者による遠隔サポートを受けることができるサービスである。
『心音図検査装置AMI-SSS01シリーズ』を活用することで、同社のこだわりである、可視化された心音データと人間の可聴域の下限となる低音(20Hz)までカバーされた音質を、クラウド上でも、遠隔の医師にも同じ品質で再現し共有することができる。
これにより、聴診の所見を相談することができ、精密検査が必要かの判断補助を受けることができる。
▪流れ
Step1:『心音図検査装置AMI-SSS01シリーズ』で取得した検査データをクラウドにアップロード
Step2:聴診に精通した医療従事者から所見コメント付きの解析レポート返却
(サービスはβ版のため、提供される機能やサービス内容については予告なく変更される可能性がある。)
同社は2018年度から熊本県水俣市の委託事業である「遠隔システムを活用した予備健診実施実証事業~クラウド健進®~」に取り組み、2020年度からは地域の中核病院と山間部に位置するへき地診療所をオンラインでつなぐ実証事業に取り組んだ。
また、鹿児島県薩摩川内市の離島(下甑島)でも、遠隔聴診の実地検証を行った。
・水俣市・国保水俣市立総合医療センターとAMIが取り組むオンライン診療実証事業の対象拡大
https://ami.inc/news/20210916_04/
・熊本県水俣市、国保水俣市立総合医療センターと三者協定を締結
https://ami.inc/news/20201013/
・密着!AMIが鹿児島県の離島(下甑島)で遠隔聴診対応ビデオチャットシステムのデモを実施
https://ami.inc/news/20220722/
▪関連記事
・【薬事承認】AMIの『心音図検査装置AMI-SSS01シリーズ』がワイヤレス(無線接続)となり一部変更承認を取得
https://ami.inc/news/20230915_01/
・『心音図検査装置AMI-SSS01シリーズ』の薬事承認を取得
https://ami.inc/news/20221012/
※1 販売名:心音図検査装置AMI-SSS01シリーズ 承認番号:30400BZX00218000
※2 「遠隔読影」とは、医療機関で撮影された画像(CTやMR画像)を、ネットワークを使用して医師へ送信し、画像診断をすることである。
※3 高齢者の増加に伴い、心不全患者が大幅に増加することを、感染症患者の爆発的な広がりになぞらえて「心不全パンデミック」と呼ぶことがある。公益財団法人日本心臓財団。
※4 Shimokawa H, Miura M, Nochioka K, Sakata Y. Heart failure as a general pandemic in Asia. Eur J Heart Fail. 2015 Sep;17(9):884-92.
doi: 10.1002/ejhf.319. Epub 2015 Jul 29. PMID: 26222508.を基にAMI株式会社が作成
▪問い合わせ
AMI株式会社
https://ami.inc/
2025.09.02
2025.08.27
【Ubie株式会社】戸畑共立病院、「ユビー生成AI」活用で月間約400件の診断書作成時間の50%削減を実現~生成AIを活用したコメディカル主導のDXで、人員減でも業務継続が可能に~
2025.08.22
2025.08.19
Smart Opinion、AIで乳がん検診を革新!AI乳がん検診「Smaopi(スマオピ)」開始―医師の診断をAIで支援し、より確実な乳房超音波(エコー)検査を実現―
2025.08.19
富士フイルム、AI技術*1の活用で検査ワークフローの効率化に貢献 手軽に持ち運べる携帯型X線撮影装置の新モデル 新開発~在宅医療のほか、山間部・離島など幅広いシーンで簡便なX線検査をサポート~