2020.10.26
キヤノンメディカルシステムズ株式会社は、ディープラーニングを用いて設計された画像再構成技術を搭載した、大開口径80列マルチスライスCT「Aquilion Exceed LB(アクイリオン エクシード エルビー)」の国内販売を開始する。
世界人口の急激な増加と高齢化により、2040年までに新規がん罹患数は2,750万人に達すると予測されている。
一方で、乳がん、子宮頸がん、口腔がん、直腸・結腸がんなどの一般的ながんにおいては、早期に発見され、適切に治療されれば、大部分が治癒する可能性があると報告されている※1。
近年、放射線治療技術は急速に高度化しつつある。これらに的確に対応するためには、放射線治療時と同じ体位で固定器具とともに撮影を行う必要があり、大開口径のCTが必須となる。
そこで同社は低線量でノイズの少ない高品質な画質が得られ、迅速に治療計画のためのスキャンを行うことができる特長も兼ね備えた、Aquilion Exceed LBを開発した。
がん疾患の早期発見および放射線治療を行うための治療計画には、より高品質なCT画像が必要不可欠である。
ディープラーニングを用いた再構成技術を搭載したAquilion Exceed LBは、正確で確信度の高い画像データが求められるがん疾患の診断から治療計画まで力強くサポートします。
さらに、新製品の特長である大開口径、80列マルチスライスCTは、治療領域のみならず、適応領域を広げる。
CTへのニーズの高まりを見せる救急領域、インターベンション、心臓検査など、通常の診断用CTも含めた多くの領域での活用が期待できる。
放射線治療時には、患部に正確かつ効率的に放射線を照射できるように、固定器具を使うことが一般的である。900mmの大開口径により、治療時と同じ体位で固定器具とともにCT撮影が可能となる。
同社はAI技術であるディープラーニングを用いて設計された画像再構成技術 Advanced intelligent Clear-IQ Engine-Integrated(AiCE-i)を世界に先駆けて開発した。
今回AiCE-iを搭載することで、治療計画をはじめ、通常の診断用としても高画質を実現することが可能となり、被ばく線量の低減にも貢献する。
1分1秒を争う診断と治療が求められる救命救急の現場においては、バックボードや、蘇生器具などが装着されたまま撮影できることが求められる。
900mmの大開口径に加えて、80列160スライスの高速ヘリカルスキャンと、高速画像再構成により迅速な診断をサポートする。
さらに、操作室側から寝台位置を上下・左右※2に調整することが可能となっており、患者に合わせた正確なポジショニングを安全に行うことができる。救急領域でも効率的なワークフローを提供する。
心臓CT検査を含む通常診断用の80列マルチスライスとしての汎用性に加え、安全性が求められるインターベンションや手術後の検査など、多目的な検査に適応する。
特にCTガイド下穿刺時には、大開口径による広い穿刺スペースに加え、タッチパネル式新CT透視システムの採用により、ワークフローの最適化を実現した。
多目的な検査に適応し幅広い臨床に応用できるため、病院経営に寄与する。
なお、本新製品は2020年10月23日~29日のAmerican Society for Radiation Oncology (ASTRO)のバーチャルブースにて紹介している。(https://www.astro.org/)
※1 International Agency for Research on Cancer (IARC) February 2020
※2 オプション
関連先リンク:https://jp.medical.canon/
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