富士フイルムメディカル株式会社は、4色のLED光源搭載の内視鏡システム「ELUXEO(エルクセオ)」用の上部消化管用経鼻スコープの新ラインアップとして「EG-840N」を2022年11月30日より発売する。
富士フイルムは2002 年に経鼻スコープを発売して以来、センサの改良で高画質化をすすめ、さらに、広視野角や近接撮影対応など、操作性の改良を重ねてきた。
今回発売する上部消化管用経鼻スコープは、従来の経鼻スコープの先端径を維持しながら高解像度CMOSセンサを搭載し、クリアなハイビジョン画質を実現しており、近接2mmでの観察から遠景まで、高精細な画像を提供する。
さらに、粘膜表層の微細な血管や粘膜の微細な構造などを強調して表示する機能「BLI※1」や、画像の赤色領域のわずかな色の違いを強調して表示する機能「LCI※2」など目的に応じた観察画像を作り出すことができ、微小な病変の観察をサポートし、日々の内視鏡検査を診断から鑑別まで支援する。
また、挿入部の設計を刷新し、挿入部先端から手元にかけて硬さ※3と弾発性※4を変化させ、先端側は軟らかく、手元側はたわみにくくコシのある軟性部「高弾発グラデーション軟性部」を開発した。
術者の操作が先端に伝わりやすく、鼻腔通過時の苦痛低減と十二指腸など深部挿入時の挿入性向上が期待される。
さらに、湾曲部立ち上がり高さや曲がり角度をコンパクトに設計することで、小回りがきき、噴門や胃角部後壁などの観察への貢献が期待され、鉗子口も2.4mmと大きいため、検査、処置中の吸引がしやすく、観察中の術者をサポートする。
プロセッサにワンステップの操作で接続可能なワンステップコネクタを採用しており、簡単に着脱できるため、検査の準備がスムーズに行える。
2022年9月にAI技術を活用※5して開発された上部消化管用内視鏡診断支援ソフトウェア「EW10-EG01」が薬事承認を取得し、内視鏡診断支援機能「CAD EYE※6」の対象領域がさらに拡大した。
経鼻スコープ「EG-840N」は上部消化管用内視鏡診断支援ソフトウェア「EW10-EG01」と組み合わせて使用できる。
「EG-840N」と「EW10-EG01」を組み合わせることで、胃腫瘍性病変※7や食道扁平上皮癌※8が疑われる領域をリアルタイムに検出することができ、観察から診断までさらなるサポートをする。
富士フイルムは、今後も独自技術を生かし、さまざまな医療現場のニーズに応える幅広い製品・サービス提供を通じて、さらなる診断の効率化と医療の質の向上、人々の健康維持増進に貢献していく。
※1 「Blue LASER Imaging」および「Blue Light Imaging」の略。
※2 「Linked Color Imaging」の略。
※3 挿入部を曲げるのに必要な力。
※4 挿入部が曲がった後に元に戻ろうとする性質。
※5 AI(人工知能)技術のひとつであるディープラーニングを設計に用いた。導入後に自動的にシステムの性能や精度が変化することはない。
※6 「CAD EYE」は富士フイルムがAI技術を用いて開発した内視鏡におけるコンピューター自動診断支援(CAD)機能のブランド名称。
※7 早期がんやがんの前段階(前がん病変)であり、一般に切除する必要があると考えらえられるポリープ。
※8 細長い管状の臓器である食道の壁は多層構造になっており、一番内側の粘膜上皮から発生するのが扁平上皮癌。
上部消化管用経鼻スコープ EG-840N
販売名:電子内視鏡 EG-840N
認証番号:304AABZX00011000
2022年11月30日
従来の経鼻スコープの先端外径5.8mmを維持しながら、高解像度CMOSセンサを搭載。クリアなハイビジョン画質で観察性能の向上を目指した。
近接から遠景まで、高精細な画像を提供する。微細な近接2mmの画質実現により食道の詳細な観察もサポートする。また、「BLI」や「LCI」といった特殊光観察モードにも対応し、日々の内視鏡検査を診断から鑑別まで支援します。
挿入部先端から手元にかけて硬さと弾発性を変化させ、先端側は軟らかく、手元側はたわみにくくコシのある軟性部「高弾発グラデーション軟性部」を開発した。
術者の操作が先端に伝わりやすく、鼻腔通過時の苦痛低減と十二指腸など深部挿入時の挿入性向上が期待される。
湾曲部立ち上がり高さや曲がり角度をコンパクトに設計することで、小回りがきき、噴門や胃角部後壁などの観察への貢献が期待される。
先端外径5.8mmながら、2.4mm径の鉗子口を搭載した。これにより検査、処置中の吸引をサポートする。
▪問い合わせ
富士フイルムメディカル株式会社
https://www.fujifilm.com/fms/ja
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