わが国の医療においても、オンライン診療が重要な役割を担いつつある。ただし、オンラインでは患者の状態を把握しにくいという課題も指摘されている。
このような状況に着目したkanata株式会社は、診察中の会話をカルテ化するクラウドツール「kanaVo」のオンライン診療対応モデルをリリースした。これにより医師をカルテ入力から解放し、患者の状態把握に専念できる環境を目指している。
新型コロナウイルス感染症が医療界に与えた変革の一つが、オンライン診療の活用である。2020年4月10日、厚労省から『電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱い』が発出され、非対面診療の大幅な規制緩和がはかられた。
さらに、これまでは214点(2140円)に留まっていたオンライン診療による初診料が、本年4月からは251点(2510円)まで引き上げられた。再診料にいたっては、オンライン診療が対面診療と同じ73点(730円)となっている。
新型コロナウイルスの蔓延時に医療機関の負担が重くなった経験から、オンライン診療の重要性が再評価されていると言える。
ただし、2020年4月~6月に急増したオンライン診療の導入施設数も、その後は微増(鈍化)に転じている。この要因として、PCやスマホを経由するオンライン診療では、患者の状態の変化に気づきにくいという課題が指摘されている。
たとえば照明の当たり方等の影響により、顔色が実際とはかけ離れてしまい、診断に影響を与えることがあり得る。
このような課題に着目した同社は、オンライン診療上での医師と患者の会話に対応したモデルのkanaVoをリリースした。これによりモニタ越しの患者に集中できる医師は、患者の状態変化等を迅速かつ的確に把握できることとなる。
診察のための音声認識kanaVoの特徴kanaVoの特徴は、「医師と患者の診察時の会話」に特化して開発され、『マスク越しの早口』や『騒音下での会話』でも高精度で認識し、それをAIでカルテ形式に要約することにある。
当社には、カルテ入力に悩んでいらっしゃる医療者から、さまざまな場面でkanaVoを利用したいとの声が寄せられています。今回リリースするオンライン対応モデルも、そのようなお声を受けて製作したものです。
今後も、入院患者さんの体調等を記録する看護師のためのモデル、歯科用のモデルなど、さまざまなモデルのkanaVoをリリースして参ります。
ただし、kanaVoの有効性を高めるためには、現場で鍛えていただくことが必要です。ご協力いただける医療機関様には、kanaVo推奨のマイクを提供するとともに、5時間/月の無料利用枠を設けています。医療者の皆さまにおかれましては、kanaVoの育成に参加していただけましたら幸甚です。
▪問い合わせ
kanata株式会社
https://www.kanatato.co.jp/
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