2020.12.01
Ubie株式会社は、「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」というミッション実現に向けて、疾患の患者と治療のマッチングを促進する新ソリューション「Ubie Decision Support Information」の効果検証を複数の医療機関で進め、2021年初頭より本格的に提供開始する。
第一弾として、患者が「AI問診ユビー」で慢性閉塞性肺疾患(COPD)※と関連する回答をした際に治療法・薬剤情報の選択肢を医師に提案する。
当該領域に豊富な知見をもつアストラゼネカ株式会社との協業で効果検証を進め、さらに効果的なソリューションへ進化させていく。
※閉塞性肺疾患(COPD:chronic obstructive pulmonary disease):従来、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気の総称。タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症性疾患であり、喫煙習慣を背景に中高年に発症する生活習慣病といえる(出典:一般社団法人呼吸器学会ホームページ)。
医療機関向けサービス「AI問診ユビー」において患者が気管支喘息と慢性閉塞性肺疾患(COPD)を同時に疑われる回答をした際、見逃しを防ぐため「気管支喘息を併発した慢性閉塞性肺疾患の可能性」のアラートを医師閲覧画面に表示する。
医師閲覧画面に従来から表示されてきた「病名辞書」に加えて、表示されたアラートをクリックすると、医師が判断する症状の程度に応じた治療法・薬剤情報が提案される。
治療法は医学的なガイドラインに基づいてUbieに在籍する医師メンバーと、開発協力医師である呼吸器内科専門医が共同監修している。
なお、薬剤情報については公平性と倫理の観点から、アストラゼネカ社製の薬剤以外も同時に提供する。
製薬企業が持つ薬剤に関する正確かつ深い知見を、より多くの臨床現場へ届けるべく、今回の協業に続いて提案可能な情報をさらに充実させていく。
現在、利用可能な最も信頼できる情報や科学的根拠を踏まえて、患者にとって最善と考えられる治療を行う「エビデンス・ベースド・メディスン(EBM)」が、1990年代より提唱され、徐々に医療界に浸透してきた。
一方で、このEBMによる日進月歩の知見をアップデートする負担は加速度的に増しており、日々の診察・治療に追われる医師にとっては難しい状況である。
「AI問診ユビー」では、これまでも医師の診察に役立ててもらうための参考情報として、患者の回答内容に応じた「病名辞書」を表示してきた。
もっとも、診療所や夜間救急外来等において、非専門領域の疾患を診察する際には医師も知識が十分でない場合も多く、さらに深い情報を提案してほしいというニーズが多くの導入医療機関からあった。
地域医療における患者の窓口として診療所(クリニック)はきわめて重要な存在である。診療所での診察に基づき、必要に応じて適切な病院へ紹介するなど、「ゲートキーパー」とも言える機能が求められる。
しかし、専門分化した医学的知見を各診療所の医師が少人数で網羅するのは困難を極め、判断を難しくしている。こうした困難な状況にある診療所の医師を当社のサービスでエンパワーメントし、医療の質の均てん化に寄与していく。
当ソリューションは、「AI問診ユビー」を用いて医師の診察をサポートするものである。もっとも、判断のサポートが必要なのは診察時に限らない。
そもそも医療機関にかかるか、どの医療機関にかかるべきか、診察を受けた後の経過観察によって再診を受けるかなど、患者・医師はともに判断が難しい局面と何度も直面する。
患者中心に医療のプロセスを俯瞰した「ペイシェント・ジャーニー」全体で接点となるソリューションを開発・提供し、包括的にサポートするサービス構築を目指す。
「AI問診ユビー」は、医療機関の紙の問診票の代わりにタブレットを活用した問診サービスである。
医療機関にて、患者はタブレットを使って症状を入力することで、医師等の診察前の待ち時間を活用し、事前に詳しい症状の内容を伝えることができる。
医師は文章に翻訳された問診内容と病名辞書の結果を活用することにより、電子カルテに記載を行う事務作業が大幅に削減され、より患者に向き合い診察に集中できるようになる。
2020年10月に第3回日本サービス大賞「厚生労働大臣賞」「審査員特別賞」を受賞した。
URL:https://intro.dr-ubie.com/
関連先リンク:https://ubie.life
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