オリンパス株式会社は、低ノイズなハイビジョン画質を実現した極細径の上部消化管汎用スコープ「GIF-1200N」を国内で発売開始した。
近年、内視鏡検査における挿入時の苦痛軽減のため、鼻からの挿入も可能な極細径内視鏡の需要が高まっている。一方で、内視鏡の細径化と高画質化の両立は高い技術を必要とするため、長年課題とされてきた分野であった。
今回発売したGIF-1200 Nは、新型 CMOSイメージセンサの搭載と、これまで同社が培ってきた内視鏡組み立て技術により、先端外径5.4mmの細さを維持しつつ、明るくノイズの少ないハイビジョン画質を実現した。
■開発の背景
2016年2月に、厚生労働省により胃がん検診に関する指針※1が改訂され、2016年4月から市区町村が実施する策型※2胃がん検診において、問診とともに胃部 X線検査(バリウム検査)もしくは胃内視鏡検査を推奨していく方針が発表されている。
こうした中で、近年内視鏡スクリーニング検査では、より精度が高く、より低侵襲な検査が求められている。内視鏡検査の1つの選択肢として、挿入時の苦痛軽減のため、鼻から内視鏡を挿入する胃内視鏡検査を選択する方も増えており、経鼻内視鏡の高画質化が求められている。
また、経口挿入においても、挿入時の苦痛を軽減した細径内視鏡への需要が高まっている。同社は消化器内視鏡のリーディングカンパニーとして、こうした需要に応えるため、ハイビジョン画質に対応した極細径スコープを開発した。
※1 厚生労働省「がん予防重点健康教育およびがん検診実施のための指針(2016年2月4日一部改正)」
※2 集団全体のがんによる死亡率低減を目的とし、公共的な予防対策として行う検診
■主な特長
1)新開発 CMOSイメージセンサによる、低ノイズハイビジョン画質の実現
極細径内視鏡では、細径化と高画質化を両立するために高い技術力が求められる。今回の製品では、面順次式の新型 CMOSイメージセンサを極細径内視鏡として世界で初めて採用し、ノイズの少ないハイビジョン画質を実現した。
また、新たな照明光学系の採用により、管腔などの奥行きのあるシーンにおいて中遠景の明るさが向上し、視認性が良くなっている。これにより、極細径内視鏡として業界最高レベルの検査画像を実現し、質の高い検査をサポートする。
2)挿入部の硬さを見直し、 挿入部の苦痛軽減とスムーズな操作性に貢献
経鼻挿入時の苦痛軽減と、経口挿入時でもストレスを感じにくい挿入性の実現のため、従来製品(GIF-XP290 N)に比べ柔らかい挿入部を採用。全長にわたり柔らかくしながら、最適なコシを担保できる素材を使用しているため、胃の先に続く十二指腸への挿入性向上にも貢献している。
関連先リンク:https://www.olympus.co.jp/

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