シーメンスヘルスケア株式会社(以下 シーメンスヘルスケア)は、フォトンカウンティング検出器を搭載した次世代 CT「NAEOTOM Alpha(ネオトム アルファ)」が名古屋市立大学病院へ導入されたことを発表した。
この導入は、国内 6 台目となり、中部地域へは初となる。「NAEOTOM Alpha」の導入により、より迅速で安全、精密な診断が必要とされる患者への、良質な医療の提供につながることが期待される。今回導入した名古屋市立大学病院では本製品を使用した診断をすでに開始している。
「NAEOTOM Alpha」は、Siemens Healthineers AG(ドイツ・エアランゲン)が、半導体メーカである株式会社アクロラドと15年にも及ぶ研究開発の末、実用化された。
NAEOTOM Alphaの「フォトンカウンティング検出器を搭載した最新のデュアルソースCT(2つのX線管と検出器を搭載したCT)」といった大きな特徴を活かしたスペクトラルイメージングにより、1秒未満といった短い時間での70cmを超える広範囲の撮影、心臓など動きのある臓器においても高精細な画像の取得が可能となる。
息止めが難しい場合や小児など、さまざまな状況にある患者の負担軽減を実現しながら、さまざまな疾患において早期発見や正確な診断への貢献が期待されている。
名古屋市立大学病院では、「地域の中核医療機関として、高度かつ安全で開かれた医療を提供するとともに、高い専門性と倫理観を兼ね備えた医療人を育成します」という理念とともに、名古屋都市圏の中核医療機関として、医療の提供を行っている。
また、名古屋市立大学病院は2006年に日本で初めてのデュアルソースCTの導入以来、15年以上にわたり、その診断の知見を蓄積してきた。
今回、最新技術が搭載されたNAEOTOM Alphaを新たに導入いただくことにより、小児から高齢者まで、さまざまな年代の患者へ被ばく低減や診断・診療時間の短縮といったメリットをもたらし、さらに適切な医療の提供へ貢献できることが大きく期待されている。
NAEOTOM Alphaが持つ高い空間分解能は、血管系の描出、動脈瘤の詳細な解析、動脈解離の評価といったものに非常に役に立つと考えております。CTによる血管撮影で詳細な評価を行う事が出来れば、カテーテルを用いた診断の血管撮影が省略できる可能性があるのではないかと期待しております。また、仮想単色X線、ヨードマップ等のスペクトラルイメージングを活用し、理想的には抗癌剤の分布等も分かれば、臨床的に非常に有用ではないかと思います。
左:NAEOTOM Alpha で撮影した頭部血管の高精細画像
中央:NAEOTOM Alpha で撮影した頭部血管の高精細画像
右:NAEOTOM Alpha で撮影した脳梗塞を確認するための血流画像
画像提供:エラスムスメディカルセンター
名古屋市立大学病院様にNAEOTOM Alphaを評価・導入いただきましたことを大変光栄に思います。NAEOTOM Alphaに搭載されているフォトンカウンティング検出器と最新のデュアルソースによる診断画像は、さまざまな疾患領域において、適切で効率的な診断に寄与できると考えております。
また、名古屋市立大学病院様からの、NAOEOTOM Alphaを活用した日本発の研究の発信にも大きな期待を寄せております。今後も、多くの患者様の健康と医療の向上の一助となれるよう邁進してまいります。
シーメンスヘルスケアは、画像診断にブレークスルーをもたらすことが期待される「NAEOTOM Alpha」を通して、日本の医療従事者の方々とともに、日本のCT装置の活躍の場を拡げ、ひとりでも多くの患者さんや検査を受ける方々が質の高い医療へアクセスできるよう引き続き取り組んでいく。
▪問い合わせ
シーメンスヘルスケア株式会社
https://www.siemens-healthineers.com/jp
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