2022.09.14
オリンパス株式会社(以下オリンパス)は、外科手術用内視鏡システム「VISERA ELITE III(ビセラ・エリート・スリー)」を、欧州、中東、アフリカ、アジア一部地域、オセアニアおよび日本で、2022年9月以降順次発売する。
本製品は、オリンパスとソニー株式会社(ソニー)との医療事業に関する合弁会社であるソニー・オリンパスメディカルソリューションズ株式会社(以下ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ)が技術開発を担当した。
本製品は、がんなどの病変部摘出を目的に、腹部や胸部などに開けた数ヵ所の穴から外科手術用内視鏡と専用器具を挿入して行う手術(内視鏡外科手術)に使用する。
従来機種である「VISERA ELITE II」と「VISERA 4K UHD」の機能を1つのプラットフォームで対応でき、医療現場のニーズに合わせて機能を選択拡充できるシステムである。これにより、医療現場の効率化と内視鏡外科手術の質の向上に貢献する。
製造販売元(モニタは除く):オリンパスメディカルシステムズ、モニタの製造元:ソニー
内視鏡外科手術は、患者の身体への負担が少なく回復が早いなどのメリットから、日本では1990年代から急激に増加してきた。現在消化器外科をはじめ、胸部外科、泌尿器科、婦人科など、幅広い医療現場で行われている。
オリンパスは手技に応じたさまざまな観察性能のニーズに応えるべく、4K や3D、IR観察などの付加価値の高い機能を提供してきた。
オリンパスは消化器科、泌尿器科、呼吸器科の治療領域におけるリーディングカンパニーとして、患者の診断から治療までの負担低減に貢献する技術の開発に努めている。
今回、ソニーの有する最先端のデジタルイメージング技術と、オリンパスがもつ光学技術や医療機器開発のノウハウなどの知見を活かし、ソニー・オリンパスメディカルソリューションズが製品の基本技術開発を行うことで、3社協業による第3弾の製品として発売する。
本製品は、4K、3D、IR観察などの機能を1つのプラットフォームで対応可能とし、医療現場のニーズに合わせて、選択拡充が可能である。これにより、医療現場の効率化と内視鏡外科手術の質の向上に貢献する。
なお、ソニー・オリンパスメディカルソリューションズの枠組みとともに、ソニーとオリンパスが協力した証として、「Innovation by Sony & Olympus」のロゴを製品に表示する。
従来機種である「VISERA ELITE II」は3D、IR、NBI※2観察、「VISERA 4K UHD」は4K、NBI観察の機能を有しているが、本製品は、これらの機能を1つのプラットフォームで対応可能にした。
従来2台のシステムを使用し行っていた手術を1台のシステムで完遂できることで、院内のオペレーションがシンプルとなり、手技の効率化と医療従事者の負担低減に貢献する。
外科内視鏡は、多岐にわたる診療科で用いられ、各診療科によって必要な機能はさまざまである。本製品は、一般外科、泌尿器科、婦人科、耳鼻咽喉科など、幅広い診療科で機器を共有できる。
また、オプション機能追加に対応する拡張性を備えているため、ユーザは、ソフトウェアアップグレードにより必要な機能をプラットフォームに搭載でき、機器の導入費用の最適化に寄与する。さらに本製品は、従来の硬性鏡や軟性鏡、カメラヘッドとの互換性も確保している。
従来の4K内視鏡では、被写界深度の低下によるフォーカス調整回数の増加が課題となっていた。
本製品はフォーカス調整の煩わしさを低減させるため、より広い領域にピントが合うEDOF(Extended Depth of Field:被写界深度の拡大)機能と、ソニー独自のコア技術であるスコープの動きに合わせてフォーカスを自動調整するC-AF(Continuous Auto Focus)を、外科手術用内視鏡に搭載した。
これらの機能により、フォーカス調整の回数を低減させ、近景から遠景までより鮮明な画像取得が可能である。
※1 インドシアニングリーン(ICG)という蛍光剤を投与して、近赤外光(Infra-Red:700-780nmの波長の光)を当てることにより発生する蛍光を観察するための特殊光観察機能。
※2 狭帯域光観察(Narrow Band Imaging=NBI)。粘膜表面の微細な血管やその模様を観察しやすくするために、血液中のヘモグロビンに吸収されやすい2つの狭帯域の光を照射することで、組織が強調表示される観察方法。
本リリースに掲載されている社名および製品名は各社の商標または登録商標である。
▪問い合わせ
オリンパス株式会社
https://www.olympus.co.jp/
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