センチュリーメディカル株式会社は、医用画像を処理し、組織や臓器の解剖学的な構造を3D ホログラム状のバーチャルリアリティ立体表示画像として表示するWorkstation、「True3DホログラムPreOP」(以下True3D PreOP) の医療機器認証を2022年1月17日に取得し、6月30日より販売を開始する。
True3D PreOPは、3Dホログラム状に表示されるWorkstationとして、国内で初めて医療機器認証された。
本機器は、CT、MRI、超音波画像診断装置(US)、血管造影X線診断装置(XA)等の画像診断装置から得られた画像を、特殊なディスプレイにホログラム状の臓器を実物大で表示し、デジタルツイン上で計測や手術のシミュレーションを行うことが可能である。
手術前に患者の解剖や疾患を、立体的・空間的に把握することで、より安全な治療へ寄与することができるものと期待されている。
現在、疾患や外傷の診断においてCT(コンピュータ断層撮影装置)、MRI(磁気共鳴画像診断装置)は必須の医療機器である。
日本は100万人あたりのCT、MRIの保有台数が世界各国と比べてダントツの1位であり1)、撮影は国内だけで年間3,800万件ほども行われている2)。
これらCT、MRIなどによる画像診断技術は、近年急速な進化を遂げており、解剖の可視化が進み、診断できる疾患の種類も飛躍的に広がっている。
CTやMRIは従来2次元の画像をフィルムに映し出すものであったが、技術の進化に伴い、3次元画像を生成することが可能となり、さらに現在ではマルチフェーズで再構築された3次元画像を時系列に連続再生させ、4次元で立体表示することが可能となった。
True3D PreOPは、実物大のホログラム状“デジタルツイン”で4次元画像の視覚化ができ、各種診断や外科治療にとって重要な情報源となることが期待されている。
True3D PreOPは、米国にて2015年にFDA承認を取得しており、当時から主に多くの小児センターで、診断、患者エンゲージメント、症例検討などで幅広く活用されている。
スタンフォード大学の小児心臓外科医のMichael Ma博士は、複雑な心臓内再建や肺動脈の再建に、True3D PreOPを使用しており、小児領域での活用について、以下のように述べている。
「小児領域の手術は複雑なため、個々の患者の解剖学的構造をきめ細かく 3Dで視覚化することが非常に重要です。現在では、EchoPixelの技術を日常的に使用しており、手術前にTrue3D PreOPを使って治療戦略を立て、手術に役立てています。
また、術前に複雑な位相幾何学をより良く可視化することで、予期せぬ合併症やその他の問題を回避できるため、True3D PreOP は医師のみならず、患者さんにとっても有益です。」
他小児分野では、複雑性先天性心疾患や再手術の際の手術でTrue3D PreOPが活用され、本機器の術前画像が、手術成功において重要な情報源となっていることが紹介されている。
医用画像のDICOMデータは後処理なしでアップロードされ、即時ホログラム視が可能である。直感的な3D画像化により、これまで不可能と思われていた手術の選択肢が増え、臨床的意義に繋がると評価されている3)。
同社はTrue3D PreOPが、新たな付加価値を有した画像診断Workstationの一つとして位置付けられ、医療に貢献できると考えている。
True3D PreOPの普及とともに、今後は、術中ガイダンスを可能とした画像システム導入も視野に入れ、商品ラインナップの充実を図ることで、優れた医用画像関連システムをトータルで提供できるように取り組んでいく。
■True3D製品概要
製造販売業者:センチュリーメディカル株式会社
一般的名称:汎用画像診断装置Workstation
販売名:True3Dホログラム PreOP
認証番号:304ADBZX00001000
認証取得日:2022年1月17日
■製造業者概要
会社名:EchoPixel,Inc.(アメリカ合衆国)
URL:https://echopixeltech.com
1)OECD Health databaseより
2)厚生労働省 令和3年社会医療診療行為別統計より
3)J. VETTUKATTIL et al. Chest Congress 2020 Abstractより
INTERACTIVE VISUALIZATION ENABLES BIVENTRICULAR REPAIR IN HIGHLY COMPLEX CONGENITAL HEART DISEASE (CHD)
▪問い合わせ
センチュリーメディカル株式会社
URL:http://www.cmi.co.jp
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