コニカミノルタ株式会社(以下 コニカミノルタ)は、AI技術により医師をサポートする胸部X線画像診断支援ソフトウェア「CXR finding-i」を発売した。
なお、本ソフトウェアの開発にあたっては、社会福祉法人聖隷福祉事業団、慶應義塾大学病院をはじめとする医療機関の協力を得ている。
これまでコニカミノルタは、デジタルX線撮影装置やX線動画解析ワークステーションなど、胸部画像診断に使用される機器を通じて、肺がんや肺炎などの早期発見と治療に貢献してきた。
「CXR finding-i」では、AI技術により医師をサポートすることで、医師と患者にとって、より安心できる医療の提供に寄与していく。
胸部単純X線検査は撮影が簡便なため、医療現場で一般的に利用されているが、一方で限られた時間の中で数多くの画像を見て病変を識別し、検出しなければならないため、医師への負担が大きくなっている。
「CXR finding-i」は、専門医のスキルを学習したAIが胸部X線画像を解析し、医師による胸部X線画像の読影において、肺がんが疑われる所見である結節影や、肺炎や結核など感染症の所見である浸潤影の見落とし防止を支援する。
特に、限られた時間の中で大量の診断をする必要のある健康診断においては、ワークフロー改善にも貢献できるものと考えている。
「CXR finding-i」は、画像処理ゲートウェイ「Senciafinder(センシアファインダー)」※にインストールして使用するため、従来からコニカミノルタが提供している画像処理「Bone Suppression処理(胸部骨減弱処理)」および「Temporal Subtraction処理(胸部経時差分処理)」との併用が可能で、医師は詳しく見たい画像について、即座に画像処理を行うことができる。
これにより、胸部読影を強力に支援し、診断精度の向上と病変の早期発見に貢献する。
また、AI機能が病変候補の位置を表示する際には、読影の邪魔にならないシンプルな白い円形マークを採用しており、どの部分を何か所マーキングしているのかを明示
する。
病変の可能性のある箇所をピンポイントで表示するので、医師は瞬時にAIの表示箇所を見つけられるだけでなく、マークを消さずに示された部分の読影を行うことが可能である。
「CXR finding-i」は、画像処理ゲートウェイ「Senciafinder」を介して他社製のPACS(医用画像管理システム)とも接続が可能である。そのため汎用性が高く、より多くの医療現場において医師の負担軽減に寄与する。
独自の胸部X線画像データベースをもとに、高度なアルゴリズムで肋骨と鎖骨の画像信号を減弱する画像処理技術である。
医師が頭の中でイメージしている「鎖骨/肋骨の減弱像」を可視化することで、肺野内の骨に重なる病変を見やすくさせ、医師の診断を手助けする。
胸部画像の現在と過去の差分画像を生成する画像処理技術で、経時的な変化の有無を可視化する。治療中の病変の大きさの変化や治療後の経過観察など、1枚の画像により一目で過去と現在のちがいを確認できることで、診断精度の向上と時間短縮が期待できる。
※「Senciafinder」は「画像診断ワークステーション Image Processing Pro(認証番号:第225ABBZX00123000号)」のインストールにより、Bone Suppression処理(胸部骨減弱処理)やTemporal Subtraction処理(経時差分処理)を搭載可能な画像処理ゲートウェイである。
胸部X線画像診断支援ソフトウェア「CXR finding-i」は、「画像診断支援ソフトウェア KDSS-CXR-AI-101(承認番号:第30300BZX00271000号)」の呼称である。
関連先リンク: https://www.konicaminolta.jp/healthcare
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