島津製作所は、回診用X線撮影装置「MobileArt Evolution MX8 Version(モバイルアート・エボリューション・エムエックスエイトバージョン)」を8月3日から米国と中国を除く国内外の地域で販売開始した。
この装置では新型コロナウイルス感染症の病床など、X線検査室に移動できない患者のベッドの脇に装置を運び入れ、その場でX線撮影が行える。
本製品は、同社のX線撮影装置で実績のある独自技術「GLIDE Technologies™」※1を搭載し、このクラスで初めて本体支柱を伸縮式にした汎用型回診用X線撮影装置である。
操作者の気持ちが伝わる滑らかな操作感で、検査時には支柱を軽々と操作してX線管を思った位置にセットできる。
走行時には支柱を収納することで広い前方視界を実現している。装置幅もスリム化したことで、感染症や災害などの医療現場でもストレスなく使うことができる。
また本製品は、医療現場でニーズの高いフラットパネルディテクタ(FPD:デジタル平面検出器)でのX線撮影にも対応し、医療施設でお持ちのFPDを組み合わせることで、導入費用を抑えながらデジタルX線撮影が可能となり、効率的に検査ができる。
FPD撮影時に必要なノートPCの設置スペースを新たに設け、FPDの収納部などにも配慮し、スムーズな検査をサポートする。また、従来から使われているCR※2カセッテタイプと組み合わせることも可能である。
同社独自の「GLIDE Technologies」搭載により滑らかな走行と、X線管を支える支柱のスムーズな伸縮を可能とする機能「GLIDE VIEW™」を実現した。走行時は支柱を収納し高さを1270 mmに抑えることで、前方の視界を妨げず、より安全に移動できる。
本体幅は560mmとスリムなため、集中治療室(ICU)や手術室など機器類が多い狭い場所でもセッティングしやすくなった。
X線照射野サイズの調整つまみと、オールフリースイッチ(支柱回転、アーム伸縮、X線管の上下動を一度に行える)を装置前方面だけでなく後方にも追加で設けた。X線管に対してどの位置からでもポジショニングがしやすくなり、より効率良くX線撮影ができる。
本装置は、多種多様なFPDに対応してX線撮影が可能である。同社では「DR※3 NEUTRAL」というコンセプトを掲げ、顧客のニーズに合ったFPDと同社装置を組み合わせて提供している。医療施設ですでに使われているFPDも利用できる。
FPD用収納部は、コンパクトでありながら十分な収納スペースを確保し、盗難防止用のロック機構を設けた。CRカセッテ用の収納部を選択することも可能である。
※1 GLIDE Technologies:
センシング技術、ショック軽減技術、バランス技術、スタビリティ制御技術、トルク制御技術を駆使することにより、数百kgにもおよぶ機器の手動操作をストレスなく可能にする先進パワーアシスト技術。
※2 CR(Computed Radiography):
IP(Imaging Plate)カセッテを用い、読み取り機でデジタル信号に変換して画像化する。
※3 DR(Digital Radiography): FPDでデジタル信号に変換して画像化する。
販売名:回診用X線撮影装置 MobileArt Evolution
定価:1690万円(税抜き)
製造販売認証番号:220ABBZX00297000
一般的名称:移動型デジタル式汎用X線診断装置、移動型アナログ式汎用X線診断装置
関連先リンク:https://www.shimadzu.co.jp/
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