は、被曝、造影剤量、造影タイミングはもとより、撮影中のバイタルや体動、体温管理などが挙げられる。診断心エコー検査、造影CT検査から、左室型単心室、両房室弁左室挿入、心房中隔欠損、肺動脈狭窄(軽症)、動脈管開存、肺高血圧と診断した。治療方針図4aは生下時における患児の心臓のシェーマである。Aは動脈管で、胎児期において肺動脈と大動脈とを繋ぐ血管であり、Bは肺動脈狭窄症を示している。この時の血流を図4bに示す。動脈血と静脈血を混ざった血液が全身へ送られているのがわかる。これを踏まえ、患者家族とのインフォームドコンセントの中で、単心室の根治治療のためにフォンタン型手術を目指すこととなった。手術の流れは、第一段階として動脈管結紮術と肺動脈絞扼術、第二段階としてGlenn手術2)、最終段階としてFontan手術3、4)の順で行う。1)第一段階:動脈管結紮術と肺動脈絞扼術動脈管結紮術は、動脈管を結紮することで大動脈と肺動脈の交通を遮断し、動脈血が肺動脈へ流れ込まないための手術である(図5,C)。肺動脈絞図3 造影CTによる大動脈と肺動脈の位置関係図4a:患児心臓のシェーマと解剖 b:患児心臓の血行動態映像情報メディカル 2014年1月
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