図2 頭部銃創の再現遺体と拳銃を別々にCT撮像し、Fusion機能で重ね合わせる。事例の再現ができ、イメージしやすい。裁判員裁判にも有効である。4映像情報メディカル 2014年1月会において、死後画像診断セッションを行うことが重要である。山本正二先生が理事長のオートプシー・イメージング学会は、共同参加型の学会で、これから死後画像診断を始める施設にとっては知見を広める最適な場所ではないかと思う。池田)先ほどの焼死体は、普通のCTには入らない。セメント詰めの死体を撮るのには普通のCTのガントリ開口部は小さ過ぎるが、その点についてお考えをいただきたい。飯野)2009年のオーストラリアのbushfireのときは、死後に熱凝固して肘が広がり、CTに入らない事例があった。どうしたかというと、ストライカをもってきて腕を落とした。「解剖よりも画像の方がより多くの情報が得られる」ので、腕を落としてでもその人の個人情報を得たいと考えたからだ。池田)焼死体に関しては昨日、病院で10体の検視があり、明け方まで行っていた。そのうち5体は死後CTを撮ったが、他の5体は撮っておらず、今のお話は非常に身につまされた。
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