すでに日本国内で100サイト以上に導入されており、数多くの電子カルテ、PACSとの連携実績をもっている。『iRad-OT』もこれまでのインタフェイスを踏襲しており、システム連携も容易である。6)施設間の運用例Webによる画像配信機能を生かし、中核病院にサーバを設置して関連施設からシミュレーションを行っている事例もある。『iRad-OT』にて複数施設間でシステムを共有するメリットとしては次の4点が挙げられる。・ 各施設でのシステム構築が不要なため、初期導入コストの低減につながる。・ 特殊計測結果を一元管理できるため、他施設間においても治療経過を容易に確認することが可能。・ ユーザごとに各機能を設定することで、他施設での参照においても同一の環境にて使用が可能。・ 施設ごとに画像データを保管することもでき、患者IDなどが施設間で重複していても対応可能。撮影装置の高性能化に伴い、大容量で詳細な画図4 人工股関節摩度の定量評価像データの出力も一般的となってきた。それに伴い画像解析のニーズも近年増加しているものと考えられる。そこでCT、MRI画像などの解析ソリューションとして医療定量画像解析ソフトウェア『Dr.View/LINUX』を整形外科向けに今後提案を予定している。この『Dr.View/LINUX』はさまざまな解析の設定が可能だが、今回は特に整形外科領域向けの機能を紹介する。1)人工股関節摩耗度の定量評価世界的にも稀にみる速度で高齢化が進んでいる日本国内では、人工骨頭置換術や人工関節置換術の手術数が増加している。さらにMIS手術の浸透、インプラントの耐久性向上などにより手術適応患者の低年齢化も進んでくるものと思われる。それに伴い2回以上のリビジョン手術を受ける患者も増加してくるものと予想され、術後の画像解析の重要度がさらに高まると考えられる。そこで『Dr.View/LINUX』では、CT画像をボリュームデータ化し、人工股関節摩耗を定量評価する機能を搭載している。骨頭の直径と臼蓋部を基準にさらにCupの球形歪み率を考慮に入れた計算式を用いて評価を行うことが可能である。解析の結果はAxial/ Sagittal/Coronal画像でそれぞれ確認することが可能となる(図4a、b)。2)画像の規格化による術後画像解析撮影装置側の画像処理技術の向上により、人工図4a図4b4映像情報メディカル 2014年1月医療定量画像解析ソフトウェア 『Dr.View/LINUX』について
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